プラスコラム
PLUS COLUMN

手指のささくれ(さかむけ)気になりませんか?

手指の荒れは、寒い季節だけのトラブルというのは過去のこと。

新型コロナウイルスの影響で、ひんぱんに手洗い消毒をしているために、今は1年中手指の荒れと付き合わざるをえない時代です。

中でも気になるのが、指先に出来るささくれ(ささむけ)ではないでしょうか。

あなたはどう対処していますか?

 

指先が乾燥して起こる

手洗いや手指のアルコール消毒は、毎日の中で欠かせない生活習慣となったようです。

そんな中で、増えているのが手指のカサつきトラブル。とくに爪の周囲にできる「ささくれ(ささむけ)」は、誰もが一度や二度は経験しているのではないでしょうか?

 「ささくれ」は東日本、「さかむけ」は西日本と地域によって言い方が違うようですが、爪まわりの皮膚が乾燥して角質がめくれ上がっている状態をさすのだそうです。

 おもに爪の周囲や根元の皮膚から水分や油分が失われて、指先が乾燥することによって起こるといわれています。

 ささくれは、傷は小さくても、洋服に引っかかったりすると、ズキズキと痛むのでやっかいですね。

 

むしりとってはダメ!

 ささくれ(さかむけ)ができると、気になってついむしりとったりしていせんか?

 実はこれはNGな対処法。無理にむしりとると健康な皮膚まで傷つけてかえって傷口を広げてしまうそうです。

さらに、傷口から菌が入ると化膿してしまうことがあるので気をつけて。

 飛び出した部分は、指で無理に引っ張らずに、キューティクルニッパーや眉用のハサミなどでていねいにカットするとよいそうです。

また、治癒タイプのばんそうこうを貼るなどして保護するのもひとつの方法だといいます。

 さらに、指の乾燥を防ぐためには、保湿をしっかりとすることも大事なポイント。

保湿クリームをマッサージしながら手指に塗り込んだり、就寝前は爪と指の間にワセリン等を塗り込んで手袋をはめて眠るとよいそうです。

 

ささくれの予防と対策

 ささくれ(ささむけ)をしょっちゅうつくらないためには、以下のような予防を心がけることも大切です。

 

(1)熱いお湯で手を洗わない

皮膚のバリア機能を担っているのが皮脂膜。熱いお湯で手を洗うと、その皮脂膜が落ちてしまうので要注意。手を洗うときは、水かぬるま湯で洗うとよいそうです。

 

(2)手洗い後は、十分に手を拭く

手指に水分が残っていると、水分が蒸発する際に皮膚の水分まで奪ってしまうといいます。手を洗ったら、水分をしっかり拭きとりましょう。

 

(3)紙や布、パソコンを触るときも手荒れに注意

手洗いだけではありません、紙をめくったり、パソコンのキーボード操作をしたり、洗濯物たたむ作業などでも手の油分が失われやすく手荒れ対策が必要です。

 

(4)ネイルリムーバーに注意を

 ネイルリムーバー(除光液)に含まれているアセトンという溶剤が、指まわりの水分や油分まで奪ってしまうことも。

 ネイルリムーバーを使った後は、保湿を念入りにしたほうがよさそうです。

またノンアセトンのリムーバーを選ぶのもいいでしょう。

 

(5)こまめに保湿する

常に保湿を意識しましょう。

手洗い後やパソコンのキーボード操作など手荒れを起こしやすい作業の前後は、手指の先までしっかりと保湿クリームを塗ってガードします。

 また、就寝前にたっぷりと保湿クリームを塗ると、眠っている間にクリームが皮膚に浸透するので手荒れやささくれ対策に効果的だといわれています。

 

いかがでしたか?

乾燥予防とこまめなケアで、ささくれなしの指先を目指しましょう!

 

 

<参考>

*「手指の荒れ」(『栄養と料理』2021年2月号 女子栄養大学出版部)

*「指のさかむけ どうしてできるの?」(ニッポン放送NEWS ONLINE)
 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

関連キーワード