プラスコラム
PLUS COLUMN

気になる女性の抜け毛・薄毛

髪を洗ったときに、排水溝にたまった抜け毛の多さにギョッとしたことはありませんか?

抜け毛・薄毛の悩みは、男性だけではありません。

女性も悩む人が増えているといわれています。

 

人にはあまり話さないけれど……

分け目が薄くなってきたり、髪全体のボリュームがなくなると髪型が決まらず、鏡を見るたびにゆううつな気分になりがちですね。

でも、女性の抜け毛・薄毛はなぜ起こるのでしょうか?

 

ストレスも大きく関与

 女性の抜け毛・薄毛は、遺伝的要素が大きい男性の場合とは少し異なり、ストレスや生活習慣、ホルモンの乱れなどが大きく関係しているといわれています。

 髪が成長するのに必要な栄養素や酸素は血液が運んできます。

ところが、強いストレスがかかることで自律神経のバランスが乱れ、頭皮の血流が悪化してしまいます。その結果、毛根にある髪をつくる細胞(毛母細胞)が栄養不足になり、抜け毛・薄毛につながっていくといわれています。

 また睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の成長や頭皮の新陳代謝、日中に髪が受けたダメージの修復など、髪を健やかにしてくれる大切なホルモン。

 ストレスによってよい睡眠がとれないと、成長ホルモンが十分に分泌されなくなってしまいます。

 

生活習慣にも注意を!

 ストレスだけではありません。生活習慣にも注意が必要です。

たとえば、タバコに含まれるニコチンは、血管を細くさせてしまう作用があるといわれていますから、タバコを吸っていると頭皮の血行不良から抜け毛や薄毛を招いてしまいます。

 そのほか、ダイエットによる栄養不良や肉類中心の偏った食事、睡眠不足なども髪の健康を妨げるといわれています。

 また、薄毛が気になるときは、パーマをかけてボリュームを出したくなりますが、髪や頭皮に負担をかけてしまうので、要注意。

抜け毛・薄毛が気になるときは、パーマはもちろんヘアダイも控えたほうがよさそうです。

 

女性ホルモンの乱れも原因に

 もうひとつ。女性の抜け毛・薄毛に大きな影響を与えるといわれるのが、女性ホルモンのバランスの乱れです。

 女性ホルモンのエストロゲンは、毛髪を育てる働きがあることが知られています。そのため、エストロゲンの分泌が急激に減ってしまう産後や更年期は、髪の毛の1本1本が細くなったり、髪がバサっと抜けたりして薄毛に悩む人が増えてきます。

 

ストレスケア、生活習慣の見直しから

 抜け毛・薄毛が気になりだしたら、たっぷり眠って、バランスのよい食事を心がけることからはじめてみませんか?

 自分なりのストレスケアをすることも「元気な髪をつくる」ポイントになります。

 また女性用の育毛剤も充実していますので、毎日のケアに取り入れてみてもよいかもしれません。

 それでも改善されない場合は、女性専用の薄毛治療を行っているクリニックを受診して相談するのもひとつの方法です。

 髪のケア・抜け毛対策をとって、元気な髪を取り戻しましょう。

 

<参考>

*『20代からの女性ホルモンバイブル』(河出書房新社 監修:中村裕恵)

*『ウィメンズ・メディカ』(小学館)

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。