プラスコラム
PLUS COLUMN

気になるおなか周りは 「危険なポッコリおなか」ではありませんか?

薄着になるこれからの季節は、おなかについた脂肪が気になる人も多いのでは?

同じ体脂肪でも、危険な脂肪があります。

それが内臓脂肪です。

 

危険な体脂肪って?

知らず知らずのうちに体にまとわりつく、憎き体脂肪ですが、体脂肪は大きくわけて2種類あるのをご存知ですか?

1つは、皮膚のすぐ下につく「皮下脂肪」。

もう1つは、メタボリックシンドロームで問題になる「内臓脂肪」です。

内臓脂肪は、おなかの臓器のまわりに脂肪がたくさんついている状態です。

皮下脂肪と内臓脂肪、どちらが危険かといえば、ズバリ内臓脂肪なのだそうです。

 

重大な病気につながる内臓脂肪

皮膚のすぐ下につく「皮下脂肪」は、暑さや寒さから体を守る役目があり、男性に比べて女性のほうがつきやすいといわれています。

皮下脂肪も、たまりすぎればさまざまな病気の原因になるといわれています。

しかし、内臓脂肪の怖いところは、生活習慣病の危険因子を悪化させる物質を血液中に放出すること。

そのため、みなさんご存知のように内臓脂肪の蓄積を放っておくと、動脈硬化や高血圧、糖尿病を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞の原因にも。

内臓脂肪は、体に蓄積すれば、命にもかかわる病気につながる危険な脂肪といえそうです。

 

男性は30代、女性は更年期以降に注意!

一般に内臓脂肪は、男性は30代に入ってからつきやすくなるといわれています。

女性は、女性ホルモンの影響で男性に比べると内臓脂肪がつきにくいそうです。

しかし、女性ホルモンが急激に低下する更年期以降は、男性と同様に内臓脂肪がつく人が増えるそうなので要注意。

「メタボは男性に多いもの」と思って油断していると、女性もあっというまにメタボに突き進んでしまいます。

 

内臓脂肪がつきやすい人の共通点

内臓脂肪がつきやすい人の生活習慣をみていくと、共通して以下のような項目があるそうです。

1.食事を満足するまで食べる

2.早食い、ながら食べが多い

3.お酒をたくさん飲む

4.食事の時間や回数が不規則

5.脂っこい食べ物が好き

6.間食が多く、菓子類が好き

7.野菜(とくに緑黄色野菜)が嫌い

8.午後9時以降に食べることが多い

9. 運動不足。1日の活動量が少ない。

 

思いあたる項目はありましたか?

仕事が忙しい人、日々のストレスをつい食事やアルコールで発散させてしまいがちな人は、耳が痛い項目が多いかもしれませんね。

 

内臓脂肪は減らしやすい

やっかいな内臓脂肪ですが、皮下脂肪と比べて増えやすいけれど、減りやすい特徴を持っているそうです。

つまり、内臓脂肪を減らそうとがんばれば、効果があらわれやすいともいえます。

まずは内臓脂肪がつきやすい生活習慣を見直して、できるところから改めてみませんか?

 

 

<参考図書>

*「予防と健康の事典」(小学館)

 

*別冊NHKきょうの健康「メタボリックシンドローム」(NHK出版)

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。