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夏冷えのお話―その3

今年も猛暑が続いていますね。

外は蒸し風呂のような暑さで、大汗をかいて職場に戻ったとたんに、室内は冬のような冷気にブルッ!……などということはありませんか? 

夏の体は冷えには無防備。

冷えが侵入して体のしんまで入り込んでいきます。

あなたの体、冷えを呼び込んでいませんか?

 

夏こそ冷えに気をつけたいシーズン

夏の冷えは案外自覚していない人が多いようですが、エアコンや薄着、冷たいのみものなどからだを冷やす要素がたくさんあって、知らず知らず冷えを呼び込んでいることがあります。

夏の間体を冷やして、新陳代謝や血液循環が悪くなったまま秋へ突入すると、秋になっても肩こりがつらい、だるい、むくむ、便秘や下痢になりやすいなど病院へいくほどではないけれど、なんとなく不調を引きずってしまいかねません。

さらに体を立て直せないまま冬の冷えへとつながっていくのでご用心。

 

夏冷えを秋まで持ち越さないためには、夏真っ盛りの冷え対策が大事。

たとえば、以下に紹介する予防対策を講じてみてはいかがでしょう。

 

【体のあたためポイントを知って、オフィスで冷やさない】

オフィスの冷房に悩む人は多いですね。

オフィスにはカーディガンを常備しているという人は多いのですが、そのほかは案外無防備という人が少なくありません。

専門家によると、冷やしてはいけない体の部位は、首のうしろと、おなかと足首の3点。

この3点をあたためるだけで、抜群の冷え対策効果が得られるそうです。

カーディガンに加えて、首周りはスカーフ、足首にはレッグウォーマー、そしておなかまわりはひざ掛けなどであたためるとよいかもしれません。

また冷えは生理痛もひどくします。

生理前や生理中は、薄手の腹巻などでしっかりおなか周りをガードしたいもの。

最近は、シルクやコットン素材のかわいい腹巻きがたくさん出ています。

お気に入りの腹巻をみつけてください。

 

【1日1回体をあたためるものを食べる】

朝は冷やしたサラダとフルーツ、昼は冷やし中華やざるそば、夜はビールに冷ややっこなどという食事をとっていませんか? 

また、暑いと、かき氷やアイスクリームなどにも手が伸びがち。

体の中を冷やさないためには、なるべく常温や温かいものを、食べたり飲んだりしましょう。

 

【夏こそお風呂でゆったり】

夏はついシャワーでササッとすましてしまう人も多いのではないでしょうか? 

でもシャワーでは、体のしんまで温まりません。

夏こそ湯船にしっかりつかって体をあたためましょう。

湯船にハッカ湯を数滴たらすと清涼感をもたらしてくれます。快眠効果もあるそうですよ。

 

【室内でできるプチエクササイズで運動不足の解消を】

体の熱を産生するのが筋肉。

運動不足を解消して筋肉をつけるのが根本的な冷え性対策につながるのですが、夏は暑さから体を動かすのがおっくうになって、つい運動不足になりがち。いつもなら歩いて行く場所も車を使ったりバスに乗ったりしていませんか? 

夏は、ストレッチやスクワットなど、室内でできる運動を取り入れて、運動不足を解消しましょう。

 

<参考資料>

*「もしかして現代版冷え性?」(東京新聞/2017年8月1日朝刊)

*「ウィメンズ・メディカ」(小学館)

*「女も知らない女のカラダ」(経済界:対馬ルリ子)

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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