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金縛りから抜け出すには、どうしたらいい?

前回は、「金縛り」は心霊現象やオカルトではなく、実は睡眠障害のひとつで、生理学的な説明がつく現象であることをお話しました。ですが、やっぱり金縛りは怖い! 金縛りから逃れる方法はないのでしょうか? 

今回は金縛りの対処法を紹介します。

目や指先などを徐々に動かすよう意識する

金縛りにあっている間は、呼吸と目の動き以外は、体を動かすことができなくなっていまいます。
そこで、少しでも早く金縛りから抜け出すには、以下のことを試すとよいといわれます。

    1. 意識的に目をきょろきょろ動かす。(一般に眼球だけは動かすことができます)
    2. 声を発しようとする。
    3. 指先やつま先を動かそうとする。

体が起きていることを脳に伝えることで、意識はあるのに体が眠っている状態から脱することができるのだそうです。

それでも、金縛りがとけないときは、ゆっくりと正常に戻るのを待つことです。心霊現象ではないのですから、不安がらなくても大丈夫。金縛りは数秒から数分で解けるそうです。
 

心身のストレスや睡眠の乱れが金縛りを起こしやすくする

金縛りにあいやすい人は、精神的・肉体的なストレスがたまっていないか、睡眠リズムが乱れていないかを見直すことからはじめてみてはどうでしょうか。ところで、金縛りは精神的なストレスがあるときや、運動で毎日はげしいトレーニングをしている、仕事で肉体疲労が大きいなど心身が疲労しているとき、また、時差ぼけのときや夜更かし、夜勤などで不規則な睡眠リズムになっているときなどに起こりやすいそうです。
 

深い睡眠をとるには、就寝前にリラックスした状態になることが重要といわれます。そのためには、寝る前はスマホやパソコンの画面は見ないこと。また、就寝前にホットミルクやハーブティーをのんだり、心安らぐ音楽を聴いてリラックスするなど、すぐに寝つけてぐっすり眠れる「質の良い睡眠」がとれるように工夫してみてください。

気になるときは、ほうっておかずに睡眠外来や神経内科など専門の医師に相談するのがいいでしょう。 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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