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【New】「外反母趾」の悩みありませんか?

脚の親指が内側(小指側)に変形して「くの字」になってしまう状態が外反母趾(がいはんぼし)。

あなたも悩んでいませんか?

 

圧倒的に女性に多い

外反母趾は患者さんの約9割が女性といわれるほど、女性にとっては身近な足のトラブルかもしれません。

女性が外反母趾になりやすいのは、ヒールの高い靴や細身の靴を履いたり、男性に比べて関節が柔らかかったり、筋力が弱いといったことが影響しているようです。

また、女性ホルモンのアンバランスや減少なども関与しているという説もあります。

外反母趾は年齢に関係なく起こるようですが、30~50歳代で悪化しやすいといわれています。

遺伝的要素も関係しており、偏平足気味で、足の指の中で親指が一番長い人は外反母趾になりやすいといわれています。

そういえば……と思い当たる人多いかもしれません。

 

膝・腰トラブルの原因にも

外反母趾になると必ず痛みが起こるとは限らないようですが、くの字に突出した部分が繰り返し圧迫されると腫れや痛みが起こってきます。

さらに痛む部分があるとそれをかばって歩くようになります。

その結果、膝や腰などに負担が加わって、膝痛や腰痛などが起こることもあるそうです。

外反母趾は自然に治ることはないそうです。

放っておくと徐々に進行するといわれていますから、外反母趾かなと思ったら早めに整形外科を受診することをおすすめします。

 

靴選びが重要

外反母趾は、足に合わない靴やサイズなどでも起こることが知られています。

外反母趾の予防対策は、まずは足に合った靴を履くことがとても大切です。

つま先のとがった靴やヒールの高い靴は外反母趾の原因になることが知られていますが、かといってサイズの大きい靴や幅広の靴を選ぶのもNGだそうです。

靴の中で足が動いてしまうと、かえって外反母趾を悪化させる可能性があるといわれています。

足が靴の中で動かないように、足の甲をしっかりと包んでくれる靴やかかとは足と靴が固定できるように硬いものを選ぶとよいといわれています。

靴選びにはいくつかポイントがあるので、シューフィッターのいるお店で相談しながら購入すると安心ですね。

 

リラックスタイムにセルフケアを取り入れて

外反母趾を進行さないためには、靴選びとともに、適切なセルフケアも大事です。

例えば足裏の機能を改善する運動として、床にタオルを広げて両足指で少しずつタオルを引き寄せる「タオルギャザー」や足の指を使って、じゃんけんのグーとパーをつくる体操、かかとをそろえた状態で両足の親指にゴムをかけ、足先を開くように引っ張る体操など、指の柔軟性と筋力を高めるエクササイズを行うとよいといわれています。

どれも手軽に簡単にできるものなので入浴後などのリラックスタイムに行ってみてください。

 

 

<参考>

※「外反母趾」(日本整形外科学会)

※「足の病気『外反母趾』」(千葉県医師会)

※『ウィメンズ・メディカ』(小学館)

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。