
歯の定期健診受けていますか?
好印象の笑顔の決め手となる「歯」は、体の健康を保つうえでも大切なポイントになります。
みなさんは歯の定期健診を受けていますか?
歯や口の健康の重要性を9割近くが認識
歯の健康への意識の高まりを受けて、令和7年度をめどに国民の歯科健診を義務化する「国民皆歯科健診」制度導入の検討が進められています。
学校や一部の職種で歯科健診が義務化されていますが、一般に大人の歯科健診は義務化されていないために、歯科に行くのは歯ぐきが腫れたり歯が痛んだりして困ったことが起きたときだけという人も少なくないようです。
実際には、どのくらいの人が歯科健診を受けているのでしょうか。
昨年、日本歯科医師会が全国の15歳~79歳までの男女1万人を対象に行った「歯科医療に対する生活者意識調査」を見ていきましょう。
まず、体の健康と歯や口の健康に対する意識については、およそ9割の人たちが「健康のために自分の歯を残したい」「健康のためにできるだけ自分の歯を残したい」と考えていました。
歯や口の健康に対する意識が高まっていることがうかがえます。
半数以下は歯科の定期健診を受けていない
ところが、「毎日のセルフケアとともに、歯科医療機関で定期チェックを受けることは歯の疾患予防に重要なこと」を知っている人は約3割に過ぎず、 実際に歯科の定期健診を受けている人は47.4%。
半数以下の人が、歯科の定期チェックを受けていないことがわかりました。
「時間がないから」「そもそも歯医者さんが苦手」「金銭的な余裕がないから」、そんな声が聞こえてきそうです。
もっと早く治療を受けていれば……
でも、今回の調査によると、「この1年間に歯の痛みなどで日常生活に支障をきたした人」は、5人のうち1人。
そのうちの8割が「もっと早くに治療を受けていればよかった」と後悔していました。
歯の治療にかかる時間や費用などを考えると、歯科の定期健診を受けておくほうがずっと時間もお金も節約できます。 歯科が苦手という人こそ、予防に力を入れることで、苦手な治療を回避することも可能になります。
日本歯科医師会の調査では定期的にチェックを受けている人の方が、「硬い物でも問題なく食べることができる」「左右バランスよく、きちんと噛んで食べることができる」 人が多く、「口臭」についても定期的にチェックを受けている人はそうでない人に比べて口臭が気になる割合が少なくなっていました。
お口の健康は感染症予防にも
また、ご存じのようにお口の健康は体の健康にも深くかかわっています。
今年はインフルエンザが異例の早さで流行していますが、インフルエンザ予防に効果的なのが歯磨きであることをご存じでしょうか。
口の中の細菌、ことに歯周病菌はインフルエンザウイルスの感染力を高めることが知られており、歯磨きと共に定期的に歯科で歯垢や歯石を除去する事が大事なポイントになります。
歯の健康はもちろん、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなど感染症の予防のためにもお口をきれいに保ちたいものですね。
<参考>
※「歯科医療に関する生活者意識調査」(日本歯科医師会)
※「歯医者さんに行こう!」(日本歯科医師会)
※「オーラルヘルスオンライン」(神奈川県歯科医師会)