
ブレスト・アウェアネスをご存じですか
女性のがんの中でもっとも多いがんが乳がんです。
今回は乳房を意識する生活習慣「ブレスト・アウェアネス」のお話です。
乳がんは30代後半から急増する
今や女性の9人に1人が乳がんにかかる時代といわれています。
女性にとって身近ながんが乳がんなのです。
乳がんの患者さんは30代後半から急増し、40代と60代の2つにピークがあるといわれています。
乳がんが増える30代後半といえば、ちょうど働き盛りの世代であり、小さなお子さんをもつ人も少なくありません。
乳がんの発症リスク
乳がんの発症リスクを高める主な要因は、初経年齢が早い、閉経年齢が遅い、出産歴がない、授乳歴がない、また、第1親等(自分の親または子)で乳がんになった血縁者がいる、閉経後の肥満や飲酒、喫煙など生活習慣も乳がんのリスクとして知られています。
生活習慣のリスクを含めると、あてはまる要因がいくつもあるという人も多いのではないでしょうか?
まさか自分だけは乳がんにならないという思いこみは、捨てたほうがよさそうです。
ブレスト・アウェアネスの4つのポイント
アルコールや喫煙など生活習慣を見直すことで、乳がんのリスクを少しでも減らすことはできるかもしれません。
けれども、初経年齢や閉経年齢、遺伝的要因など自分ではどうしようもできない要因もあります。
誰もがかかる可能性があるからこそ、定期的に乳がん検診を受診して、早期に発見し、早期治療を行うことが大事だと専門家はいいます。
また、乳がん検診とともに大事なのが乳房を意識する生活習慣「ブレスト・アウェアネス」です。
具体的には、以下の4つがポイントになります。
(1)自分の乳房の状態を知る(入浴や着替えのときなどに乳房を見て触ってチェックして。月経周期による変化も把握しておこう)。
(2)乳房の変化に気をつける(しこりや乳頭からの分泌物、皮膚のくぼみやひきつれ、乳頭や乳輪のただれなど、これまでと違う乳房の変化はないか)。
(3)乳房の変化に気づいたら、検診を待たずにすぐに乳腺外来のある医療機関を受ける。
(4)40歳になったら、2年に1回乳がん検診を受ける。
いかがですか? 自分の乳房の状態を知って、「いつもと違う」といった乳房の違和感に気づくことが早期発見につながるといわれています。
乳がんは、早期発見できれば治癒する可能性が高いがんだといわれています。
乳がんから身を守るためにも「ブレスト・アウェアネス」を実践してみませんか。
<参考>
※「ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)のすすめ」(乳がん検診の適切な情報提供に関する研究 厚生労働省研究班)
※乳がんを早期発見するための「ブレスト・アウェアネス」(東京都福祉保健局)
※第30回プラスウェルネスセミナーレポート(ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社)