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運動が苦手、忙しい人も手軽に取り組める 「スロートレーニング」のすすめ

筋トレというと「きつい」「つらい」イメージがありますが、近年は中年世代も安全に効果的に行える「スロートレーニング」が注目されています。

 

 

筋力低下は40代から加速する

 歩く速度が遅くなったり、すぐに疲れて座りたくなったり……最近、筋肉が落ちたなあ、と感じることはありませんか?

 一般に下肢の筋肉は20代~30代をピークに、中高年期以降は加速的に減少するといわれています。30歳~80歳ころまでの間に筋肉量は、なんと約半分にまで減ってしまうそうなのです。

 筋力が落ちる40代頃から、筋肉の維持を意識していないと、筋肉量は落ちる一方。将来、寝たきりなどということにもなりかねません。

 筋力の衰えが気になってきたら、筋トレをしっかり行っていきたいものですね。

 筋トレといわれても、日ごろ運動をしていない人にとってはハードルが高く感じるかもしれません。

 そこでおすすめしたいのが「スロートレーニング」といわれるものです。スロトレは、高齢の人でも続けて行えば筋力アップが期待できるといわれていますから、運動が苦手な人も始めやすいかもしれません。

 

スロトレで効率よく鍛えよう

 スロートレーニングとは筋トレの一種。その名のとおり、ひとつひとつの動きをゆっくりと行い、ひじや膝を伸ばしきって休まないことが大事なポイントだといいます。このことにより筋肉に力が入り続ける状態になるそうです。

その結果、マシンを使ったり回数を増やしたりしなくてもトレーニング効果が期待できるのだそうです。

また、スロートレーニング中は、呼吸は止めずに、息を吐くときに長く吐くことを意識すると良いといいます。

 

無理せずゆる~く、コツコツ継続を

スロートレーニングを行うことで、筋肉量が増えるだけでなく、基礎代謝のアップや脂肪燃焼の促進も期待できるとのこと。

 1日15分、最初は週に2~4回などできる範囲から行って、慣れてきたら毎日続けると良いといいます。継続することで筋肉がついてくるそうです。

「スロートレーニング」と検索すると、スクワットをはじめさまざまなトレーニングを紹介する動画やサイトが出てきますので、興味のある方は検索をしてぜひスロトレにトライしてみてください。

運動不足だけでなく、体重増加やメタボが気になる人もぜひお試しを!

 ただし、持病のある人や関節に痛みのある人などはスロトレを始める前に、まずは主治医に相談をしてみてください。

 

<参考>

※「スロートレーニングとは」(e-ヘルスネット 厚生労働省)

※「一生動ける体づくり スロトレ」(『暮らすめいと』2021年7月 東京新聞)

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。