プラスコラム
PLUS COLUMN

まぶたのたるみに悩んでいませんか?

まぶたがたるんできて、昔のようにパッチリと目があかなくなったなどということはありませんか?

中高年世代から起きてくるまぶたのたるみは、もしかしたら眼瞼下垂(がんけんかすい)かもしれません。

 

頭痛や肩こり、美容上の問題も

 眼瞼下垂とは、上のまぶたが垂れ下がって、目を開けにくくなった状態だそうです。

年齢とともにまぶたがたるんでくるのは、仕方がないとあきらめる人が多いようです。

でも、症状がひどくなるとまぶたが重いだけでなく、頭痛や肩こり、視野が狭まるなど、生活に支障が出てくるそうです。

 また、まぶたのたるみは、眠そうに見えたり、老けた印象を与えがち。

無意識のうちに眉毛を上げて目を見開こうとするので、おでこのシワの原因になるといわれています。

 

加齢とともに進行する

 そもそも眼瞼下垂は、大きく分けると先天性のものと、大人になってから起こる後天性の眼瞼下垂、また偽眼瞼下垂と呼ばれるものがあるそうです。

 後天性眼瞼下垂の原因は、加齢に伴って上まぶたを上げる筋肉の力が弱くなったり、その付着部である腱が弱くなるなど、上まぶたを上げる機能が損なわれて起こるといいます。

 偽眼瞼下垂と呼ばれるものは、目の上の皮膚がたるむことで、まぶたがたれ下がって起こるもので、こちらも加齢とともに症状が進行していくといわれています。

 

治療は手術が基本

 眼瞼下垂の手術は、美容目的の場合は自費診療になるようですが、医師の診断により保険適用の治療が可能になるそうなので、まずは眼科などで相談を。

眼瞼下垂の手術は、眼科のほかにも形成外科、美容外科などで受けられるそうです。

 

まぶたのたるみを加速させる、こんなことに要注意

 年齢と共にまぶたの機能が衰えたり、皮膚が下がってくるのは、避けられないことかもしれません。

でも以下のようなことがまぶたのたるみを加速させるといわれています。

 若い世代でも気を付けて、眼瞼下垂を遠ざけたいものですね。

 

(1)目をゴシゴシとこする

 花粉症など目にかゆみがあると、ついゴシゴシと目をこすってしまいがちです。でも、強くこすると皮膚やまぶたを持ち上げる挙筋腱膜などにダメージを与えて、眼瞼下垂の出現が早まったり、眼瞼下垂を進めてしまうことがあるといわれています。

 目にかゆみがあるときは、眼科を受診して、処方された目薬でかゆみをコントロールすることをおすすめします。

 また、涙が出たときに強く涙を拭ったりすることも同様の理由からNGです。

 

(2)アイメイクで負担をかける

メイクオフでまぶたを強くこするのはやめましょう。

つけまつげをはずすときに引っ張って取ったり、ひんぱんにエクステをすることも、まぶたに負担がかかるといわれています。

 

(3)ハードコンタクトの長期使用

ハードコンタクトレンズの長期間の使用は眼瞼下垂のリスクになるといわれています。

また、コンタクトのつけ外しをする際に、目元を強く引っぱりすぎないことも大切です。

 

 私たちが考える以上に、まぶたはデリケート。やさしく扱ってあげましょう。

 

<参考資料>

*ウィメンズ・メディカ(小学館)                   

*「まぶたのたるみ」(『栄養と料理』2020年8月号 女子栄養大学出版部)

*「眼瞼下垂に悩むかたへ」(日本眼科医会)

 

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。