プラスコラム
PLUS COLUMN

上手に汗をかいて、熱ストレスに負けない体づくりを!

今年の夏は新型コロナの影響で、「マスク熱中症」も心配されています。

今からできる暑さ対策はあるのでしょうか?

 

夏本番はもうすぐ!

 梅雨が明けると夏本番。

梅雨明けの猛暑は、体が熱さに慣れていない分、熱中症の危険が増すといわれています。

 気象庁の予報によれば、今夏も厳しい暑さになるそうですから、考えただけでも、クラクラしてきます。

本格的な暑さが来る前に今から熱中症対策を心がけたいものですね。

 

暑熱順化を獲得しよう

「暑熱順化」という言葉をご存じでしょうか?

 暑い夏の熱ストレスに負けないように、徐々に体を暑さに順応させることをいうそうです。

 暑さに体が順応していけば、汗が出やすくなって熱を発散しやすくなるそうなのです。

 さらに、汗成分も変化して水のような「サラサラの良い汗」に変化するのだとか。

 ベタベタ汗と違って、サラサラ汗はすぐに蒸発して臭いもほとんどないといわれていますから、サラサラ汗にして、夏をさわやかに過したいものですね。

 その暑熱順化を体が獲得するまでには、数週間かかるといわれています。

  遅いスタートではありますが、始めるなら今がチャンス。熱中症対策を始めてみませんか?

 

おすすめは有酸素運動

暑熱順化獲得のポイントとなるのが「全身に汗をかくこと」。

もっとも効果的があるのは、汗ばむ程度の運動だといわれています。

自転車や速歩、ランニングなど体に適度な負荷をかける有酸素運動がおすすめなのだそう。

20分から1時間程度。週3回くらい行うのが目安だといいます。

運動習慣のない人は、通勤時にひと駅手前でおりて歩く、というのもいいかもしれません。

 

お風呂も効果的

 暑さに負けない体をつくるために、もう1つ有効なのが入浴だそうです。

 ぬるめのお風呂に10分~15分を目安にゆったりつかって、全身に汗をかくことが暑熱順化の獲得につながるといわれています。

夏はついシャワーですませてしまいがちですが、体が十分に温まらずに、汗をかくことにはつながらないようです。

また、シャワーだけでは疲れがとらないといわれていますから、ちょっぴり疲れた日もシャワーですませずに、あえて湯船につかってみませんか?

夏は、汗をかきたくないと思ってしまいますが、 ふだんからしっかり汗をかくことが、夏に強い体をつくってくれるようです。

 

<参考>

*「熱中症にならないための汗活」(『栄養と料理』2020年5月号 女子栄養大学出版部)

*「向こう3か月の天候の見通し 7月~9月/3 か月予報(令和 2 年 6 月 24 日発表)の解説」(気象庁地球環境・海洋部)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。