プラスコラム
PLUS COLUMN

更年期ごろから始まるのどの衰え要注意

40代~50代は体の節目どき。

老眼になったり、白髪が増えたりして「もう若くないなあ」なんて感じたりすることがあります。

でも、実はのどにも衰えの兆しが現れるようなんです。

 

のどの衰えが始まっている?

新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛期間中は、外出できずに誰とも会話しない日が続いたという人も多かったのではないでしょうか?

「話さない生活は」寂しくもありますが、ノーストレスでもあります。

 でも、余計なストレスを感じなくてすむ分、「話さない生活は」のどの筋肉の衰えにつながるそうなのです。

最近大きな声が出にくくなった、高い声が出にくくなってきたと感じている人は要注意。

もしかしたら、のどの衰えが始まっているかもしれません。

 

のど・口回りの筋肉も使わないと老化する

 声を出すというと、真っ先に思い浮かぶのが「声帯」です。

その声帯は、左右それぞれの5つの「声筋」と呼ばれる筋肉とつながっていて、この声筋のおかげで声帯が閉じたり開いたりしているそうなのです。

つまり、私たちが声を出せるのもこの声筋のおかげなのです。

ところが、この声筋、ほかの体の筋肉と同様に使わなければどんどん衰えていく宿命にあるようです。

長い間声を出さないでいると、声筋が衰えて声に張りがなくなったり声が出にくくなるといいます。

さらに「話さない生活」は舌の筋肉や表情筋も衰えさせて、滑舌の悪さにもつながっていくのでご用心。

このまま老化の道をまっしぐら、ということにならないよう気を付けたいものですね。

 

大声でしゃべることがむずかしい「withコロナの時代」

 声筋や舌の筋肉、顔の表情筋を衰えさせないためには、声をよく出すこと、つまり積極的に発生することがいちばんのようです。

 大きな声で楽しく、たくさんおしゃべりをしたり、大声で笑ったり、カラオケで思い切り歌ったりすることもよいそうです。

ところが、今は「withコロナ」の時代。

こうした当たり前のことを普通に行うことがなかなか難しくなってきているようです。

 

朗読のすすめ

 そこで、おすすめしたいのがひとりでもできるトレーニング。

それが朗読です。

 とりあえず、手元にある本や新聞を朗読してみませんか。

 朗読をするときは、大きな声でゆっくりはっきり読むこと、高い声と低い声、抑揚をつけて腹筋を使って朗読するとよいといわれています。

 大きな声で朗読してみたら、気分がすっきりしたという声も多く聞きます。

 毎日コツコツ続けることがポイントです。

あなたも試してみませんか?

 

<参考>

*「ひとり朗読で声を出す」(東京新聞 2020年5月24日朝刊)

*「家庭医学大事典」(小学館)

*「50代から始まる声の老化」(AERAdot.)

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。