
長びくコロナ禍 高尿酸血症に注意を!
放っておくと痛風などにつながる高尿酸血症。コロナ禍の生活で増えているといわれています。
男性だけでなく、更年期以降の女性も注意が必要です。
高尿酸血症とは?
そもそも高尿酸血症とは、尿酸が血液中に基準範囲を超えて増えすぎた状態。過剰になった尿酸が結晶化して溜まると痛風や尿路結石を引き起こすといわれています。
生活習慣病のひとつとされていて、肥満や高血圧、脂質異常症などと高い頻度で合併するそうです。そしてこれらが複雑に絡み合うことによって、脳梗塞や心筋梗塞など重大な病気を引き起こすといわれているので、注意が必要です。
尿酸値を上げる要因
尿酸値を上昇させる要因としては、遺伝的な要因や薬剤の影響のほか、アルコールやプリン体の食物などの過剰摂取、激しい運動などがあげられています。運動不足による肥満もそのベースにあるとされています。
成人男性の4~5人に1人はかかっているとされる高尿酸血症は、とくに30代以降の男性に頻度が高いそうです。
女性の場合は、女性ホルモンが減少する更年期以降は注意が必要だといわれていますから、女性も油断はできません。
コロナ禍で増えている!?
長びくコロナ禍で自宅で過ごす時間が増えた分、アルコール量が増えたり運動不足になったり、肥満になる人が多く、高尿酸血症のリスクも増大。高尿酸血症や痛風の患者さんが増えているといわれています。
高尿酸血症があると合併症だけでなく、新型コロナの感染時の重症化のリスク要因になるといった報告もあるそうです。
健診で尿酸値が高いといわれた人や高尿酸血症・痛風と診断された人は、しっかりと対策をとりたいものですね。
生活習慣を見直そう
尿酸値を下げるためには、以下のことが重要だといわれています。
・食事の量を抑えて、肥満解消に取り組む。とくに内臓脂肪を減らす。
・プリン体の多い食品(内臓類、肉類、魚介類)のとりすぎに注意してバランスの良い食事を心がける。
・アルコールは控えめにする。
・水分を多めにとることを心がける。
・ウォーキングなど適度な運動(有酸素運動)を心がける(激しい運動は逆効果になるので気をつける)。
いかがですか?
生活習慣を見直すことが高尿酸血症対策の大きなポイントになりそうです。
まずは取り組みやすいことから生活改善をしていきませんか?
<参考>
※「高尿酸血症 ご用心」(東京新聞2020.12.8)
※「高尿酸血症と痛風」(『予防と健康の事典』小学館)
※「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報」(一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会)
※「尿酸値を変化させる要因」(公益財団法人 痛風・尿酸財団)