病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

不眠症
[ふみんしょう] こころの病気・他 こころの病気・他

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精神科、心療内科

眠ろうと思っているのになかなか眠れない、眠ってもすぐ目が覚める、熟睡できないなどの睡眠トラブルが持続し、慢性化している状態です。
睡眠時間や睡眠の深さには個人差があり、何時間眠ったかよりも、「安眠できない」と本人が苦痛に感じている状態が続くことを不眠症といいます。

症状

次の4つのタイプにわけられます。
●入眠困難
寝る前にカフェインやタバコなど覚醒作用のあるものを摂取したり、精神的に興奮したりするなど、寝つけない理由がないのに、寝床に入ってもなかなか眠れない状態です。

●中途覚醒
いったん眠りについたのに、たびたび目が覚めてしまい、そのあとなかなか眠れない状態です。

●早朝覚醒
本人が考える望ましい時刻より2~3時間も早く目が覚めてしまい、そのあと眠れなくなる状態です。

熟眠障害(熟眠感欠如)
睡眠時間は足りていると思われるのに、本人は眠った気がしない状態です。

原因

カフェインやアルコール、その他の薬物の摂取などが直接の原因になるほか、騒音や照明などの睡眠環境が悪い、鼻やのどに疾患があり息苦しいために睡眠が困難になることもあります。
何らかの心配事やストレスなどの心理的な原因もあります。
また、生活リズムの乱れが1つの要因になることもあります。

治療

症状に応じて、睡眠薬を服用します。睡眠薬には、即効性のあるタイプ、効果の持続時間が長いタイプなど、いつくかの種類があります。
入眠困難には超短時間・短時間作用型、中途覚醒や早朝覚醒には中間・長時間作用型などと、症状にあった睡眠薬を用います。
なお、病気による不眠は、その病気の治療を優先します。

注意したいこと

安眠・快眠のためには、睡眠環境を整え、適度な運動を行い、規則正しい生活をすることが欠かせません。朝、心地よく起きることができ、日中眠くならなければ、睡眠時間にこだわる必要はありません。安眠の・快眠のためには、次のことに気をつけましょう。

心地よく眠りにつくための7つのポイント

[1]なかなか眠れないと、「あと何時間しか眠れない」などと考えがち。早く眠ろうとあせる必要はありません。

[2]寝る前4時間以内にコーヒーやお茶などのカフェインを含むものや、寝る前1時間以内のタバコは控えます。

[3]寝酒は逆効果。アルコールは睡眠を浅くします。

[4]寝る前は、ぬるめのお風呂に入ったり、軽い読書をしたり、心地よい音楽を聴くなどして、リラックスし、眠くなってから入床しましょう。

[5]決まった時間に起きるようにしましょう。

[6]朝食はしっかりとり、夕食や夜食は軽めにしましょう。

[7]睡眠場所は、自分なりに落ち着けるように、防音や遮光などを行ってみましょう。