腱鞘炎(ドケルバン腱鞘炎・ばね指)
[けんしょうえん]
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受診するなら
わたしたちの筋肉と骨は、腱(けん)によってつながれています。腱鞘炎(けんしょうえん)は、手首の腱を包んでいるトンネル状の腱鞘に起きる炎症です。
何らかの原因で腱鞘腱鞘内部のすきまが狭くなると、腱のすべりが悪くなり、摩擦によって炎症が起こります。男性より女性に多く発症する傾向があります。
症状
手首や指を動かしたり、ものを握ろうとしたときに痛みが走ったり、うまく指が伸びなかったりします。
痛みのために、手を動かせなくなる場合もあります。
原因
多くの場合、手の使いすぎが原因です。手先をよく使う仕事では、反復的な刺激が持続的に加わって腱鞘に炎症を起こります。捻挫や外傷のあとに引き続いて起こることもあります。
また、妊娠・出産時や閉経期の女性に多くみられることから、ホルモンバランスの変化も原因のひとつではないかと考えられています。
発症部位や症状の違いによって、次のように分類されることがあります。
●ドケルバン腱鞘炎
手首の親指側の突起(橈骨茎状突起(とうこつけいじょうとっき))部分に痛みがでる腱鞘炎です。
発赤(ほっせき)を伴う場合がほとんどです。
ものをつまむ、握る、タオルを絞るなどの動作で痛みが増幅します。
突起部分を押すと圧痛があること、親指を中にして握りこぶしをつくって手首を小指側に曲げると激痛が走ることなどで診断がつきます。
●ばね指
指を曲げ伸ばしするときに、ばねのような動き方をするのが特徴です。多く場合、腱鞘炎が進行した状態でみられます。指のつけ根に痛みがでて、ひどくなると、腱と腱鞘がひっかかって曲げた指が伸ばせなくなります。手指をよく使う人がなりやすく、母指、中指、薬指に起こることが多いものです。
治療
患部の安静が第一。痛みがでるような動作をできるだけ避けます。
包帯やバンドで固定することも有効です。消炎鎮痛作用のある外用薬の使用、ステロイド剤と局所麻酔を混ぜた注射などで症状が改善されます。
これらの治療で効果がみられなかった場合は、腱鞘切開術という手術を行います。
注意したいこと
手指は、どうしても日常生活の中で使ってしまうものです。ふだんから予防することが大切です。仕事や運動の前後には、手首や指のストレッチングなどの「準備体操」と「整理体操」を習慣づけます。
もし、痛みや腫れ、熱感などがでたときは、すぐに安静にして患部を冷やします。その後、症状が治まらないようであれば、早めに整形外科を受診しましょう。
腱鞘炎予防のストレッチ
腰痛が強いときには行わないこと。無理のない範囲でゆっくりと行うのがポイントです。
●グーパー運動
●手首の運動