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病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

過活動膀胱
[かかつどうぼうこう] 体の病気 泌尿器(腎臓・尿)

受診するなら

泌尿器科

膀胱の活動が活発になりすぎるために、「急に我慢できないような尿意が起こる」「ひんぱんに尿意をおぼえ、トイレが近い」「我慢できずに尿を漏らしてしまう」といった症状が現れます。
2001年に学会で認定された比較的新しい病気で、最近の調査では、40歳以上の男女の8人に1人、およそ800万人が過活動膀胱の症状をもっているといわれます。


症状

急に尿意をもよおし我慢できない(尿意切迫感)、トイレが近い(頻尿)、我慢できずにトイレに行く前に漏れてしまうことがある(切迫性尿失禁)の3点がおもな症状です。
排尿は、個人差はありますが、日中で5~7回、就寝中は0回が正常といわれています。日中に8回以上、夜間も1回以上トイレに行くようであれば、頻尿と考えます。
夜間に何度もトイレに行くため睡眠不足になったり、昼間も頻繁な尿意のために仕事がはかどらなくなるなど、日常生活に支障が現れます。

原因

過活動膀胱の原因は、神経のトラブルによる「神経因性」とそれ以外の原因で起こる「非神経因性」の大きく2つに分かれます。

1)神経因性過活動膀胱
脳梗塞(のうこうそく)などの脳血管障害、脳腫瘍(のうしゅよう)髄膜炎(ずいまくえん)など脳の疾患や脊髄損傷(せきずいそんしょう)、多発性硬化症(たはつせいこうかしょう)、パーキンソン病などが原因で起こります。これらの病気によって神経にトラブルが生じると、膀胱と脳のあいだの情報伝達がうまく行われなくなります。その結果、排尿のコントロールできなり、過活動膀胱の症状が現れます。

2)非神経因性過活動膀胱
神経トラブル以外の原因で起こります。女性は、出産や加齢によって、膀胱、尿道、子宮などの臓器を支えている骨盤底筋(こつばんていきん)が弱くなったり損傷することがあります。このため、排尿コントロールがむずかしくなります。
そのほかにも、原因が特定できないケースが多く、いくつかの原因が複雑にからみ合っていることも考えられます。

治療

治療には行動療法と薬物療法があります。
行動療法には、肥満や過度の運動、喫煙、食事などを見直す「生活習慣指導」、少しずつ排尿間隔を長くすることによって、膀胱の容積を拡大させる「膀胱訓練」、骨盤底筋を強化する「骨盤底筋トレーニング」などがあります。
薬物療法は、症状を軽減させる対症療法で、おもに抗コリン薬が使われます。抗コリン薬は、膀胱を収縮させる信号を出すアセチルコリンという物質のはたらきを弱める作用があり、これによって膀胱の過度な収縮を抑えて症状を緩和します。飲み始めてから1週間から1ヵ月で効果が現れます 。

注意したいこと

排尿に関係した症状は、なかなか人には言いづらいものですが、日常生活に支障がある場合は早めに泌尿器科を受診しましょう。
初診では、「過活動膀胱症状質問表」という簡単な問診表があります。検査は、腹部エコー検査、血液検査、尿検査など簡単な検査ですから、気軽に受診することをおすすめします。

骨盤底筋体操

骨盤底筋体操は、簡単に言うと自分の意思で腟や肛門を動かすトレーニング。
まずは、基本動作をマスターして、慣れてきたら日常生活の中に取り入れて習慣化しましょう。

●体によけいな力を入れないで、腟と肛門を軽くキュッと締めたり、ゆるめたりします。
これを2~3回繰り返す。
      
●今度は、ゆっくりギューッと締めたり、ゆるめたりします。これを2~3回繰り返します。
      
●骨盤底筋全体を体の中に引き込むように、ゆっくりグーっと持ち上げて、次にゆっくりゆるめたりします。これを2~3回繰り返すします。

骨盤底筋体操・あおむけに寝て

[あおむけに寝て]

骨盤底筋体操・椅子に座って/机に手をついて

[椅子に座って]                 [机に手をついて]