病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

胆石症
[たんせきしょう] 体の病気 肝臓・胆のう

受診するなら

消化器科、内科

胆管や胆のうに胆汁の成分が結晶化して石ができる病気です。
男性より女性 に多く、とくに中高年以降の女性に多くみられます。
胆石ができる部位によって、胆のう結石症、総胆管結石症に大別されます。
さらに結石の主成分によってコレステロール結石、ビリルビン結石に分けられます。

症状

みぞおちから右上腹部にかけて、はげしい痛みが突然あらわれます。これは疝痛発作(せんつうほっさ)と呼ばれる胆石症独特の症状です。
痛みは背中や肩などに広がり、吐き気をともなうこともあります。痛みは1時間から数時間でおさまります。 痛みのあらわれ方は人それぞれでちがいます。鈍い痛みの場合もあります。
結石ができる場所によっては黄疸や発熱がみられます。
胆石があるのに症状がみられない場合があります。これはサイレントストーン(無症状胆石)と呼ばれ、胆石の大きさ、数、年齢、できた場所などによって対応は異なります。

原因

脂肪のとり過ぎと胆道の感染が主な原因です。
胆汁にはコレステロールやビリルビンなどが溶け込んでいて、脂肪のとり過ぎでコレステロールの濃度が高くなると溶けきれずに結晶化して結石になったものがコレステロール結石です。
また、胆道に何らかの原因で細菌感染が起こるとビリルビンがカルシウムと結合してかたまりビリルビン結石になります。
胆石症の増加は、食生活の欧米化により脂肪の摂取量が増えてきたと関係していると考えられます。

治療

健康診断などで胆石が発見されても、症状がなければ治療をしないでようすをみるか、将来、症状があらわれる前に治療することもあります。胆石発作に対しては、鎮痛薬やけいれんを鎮める薬を用います。胆石を取り除く治療には、手術で胆石を胆のうごと切除する外科的治療と、胆石溶解剤を服用したり、体の外から衝撃波を当てて石を砕く方法や内視鏡で胆石を取り出す方法などの内科的治療法があります。
胆嚢炎、胆管炎を合併しているときは、胆のうの摘出手術を行います。

注意したいこと

胆石のある人は、天ぷらや中華料理、トンカツなどの脂肪分の多い食事をとり過ぎない、暴飲暴食はしない、規則正しい生活を心がけるなどが大切です。
調味料もマヨネーズなどのとり過ぎに注意します。
また、石ができやすい方は、普段からアクの強いものをとらず、水分を多めにとるように心がけましょう。