病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

急性膵炎
[きゅうせいすいえん] 体の病気　消化器(胃・腸)・肛門

受診するなら

消化器科、内科

膵臓に急性の炎症が起こる病気で、アルコールの飲み過ぎや胆石症などが主な原因です。
膵炎になると、膵臓から分泌される膵液に含まれる消化酵素が、なんらかの原因で膵臓自体を消化してしまいます。膵炎が続くと慢性膵炎になり膵臓の細胞がかたくなってきます。
慢性膵炎になると糖尿病を併発したり、まれに膵がんの危険因子となります。

症状

多くの場合、左上腹部に強い痛みが続きます。
痛みは背中にも及び、吐き気やおう吐、冷や汗をともないます。重症化すると血圧低下や呼吸不全を引き起こすこともあります。慢性膵炎になると、膵液の分泌が低下するために消化・吸収不良を起こし、下痢や脂肪便、体重減少などがみられます。

原因

アルコールの飲み過ぎや胆石症が発症の引き金になって、膵臓が膵臓自体を消化してしまうと考えられます。原因が不明のこともあります。

治療

まず安静と絶飲食をしながら点滴による水分と栄養補給を行い、酵素の働きを抑える薬や、痛みには鎮痛薬、感染予防に抗生物質を使います。
改善しない場合は胆石を除去するなどの手術を行うこともあります。
重症化した場合は、入院して緊急治療が必要になります。慢性膵炎による糖尿病の併発には、血糖値のコントロールなど、糖尿病の治療を行います。