病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

知覚過敏
[ちかくかびん] 頭部の病気 歯・口腔

受診するなら

歯科

むし歯になっていないにもかかわらず、しみたり痛みを感じる状態です。
キーンという鋭い痛みであり、一過性であることが特徴です。

症状

冷たい飲み物を飲むとしみたり、歯ブラシの毛先が当たると痛むなど、ちょっとした刺激を敏感に感じてしまいます。しかし、冷たいものを飲んでも飲み込んだ後、口の中の温度が元に戻れば痛みは消えます。歯ブラシが当たっても、一瞬で痛みはなくなります。

原因

歯の表面はかたいエナメル質でできていて、その内側に象牙質(ぞうげしつ)がありますが、歯肉におおわれている歯根の部分は、表面がエナメル質ではなくセメント質になっていて、その内側に象牙質があるという構造になっています。
知覚過敏症は、何らかの原因によって、このエナメル質やセメント質が削れ、象牙質が露出することによって起こります。エナメル質とセメント質の境目(つまり、歯と歯ぐきの境目)を歯頸部といいますが、ここが削れた状態になっていることが多いのです。
象牙質の露出は、間違った歯みがき、歯周病、歯ぎしりなどによって起こると考えられています。

治療

対処法としては、正しい歯みがきを行うこと、歯みがきの際に、知覚過敏用の歯磨き粉を使うことなどですが、1週間程度行っても、変化がみられない場合には、治療を受けましょう。
検査の結果、知覚過敏と分かれば、フッ化物を塗布する、レジン(詰め物に使われる合成樹脂)や歯科用セメントなどで痛みのある部分をカバーする、痛みのある部分にレーザーを照射する、といった方法で治療します。

注意したいこと

何も刺激が加わっていないのに痛む場合は、むし歯などほかの病気が原因である可能性が高くなります。一度、受診して痛みの原因を確かめておきましょう。