病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

口内炎
[こうないえん] 頭部の病気 歯・口腔

受診するなら

耳鼻咽喉科、口腔外科

口の中の粘膜(口腔粘膜)に起こる炎症を総称して口内炎と呼びます。
いくつかの種類にわけられます。

カタル性口内炎

●症状・原因
口腔粘膜が広い部分にわたって白濁したり赤く腫れ、食べ物がしみたりします。
原因は、口の中の不衛生、義歯や金冠による刺激、熱湯や化学薬品の刺激などです。
かぜや胃腸病の症状として起こることもあります。
重症な口内炎の初期症状の場合もあるので、経過に注意が必要です。

●治療
うがい薬でよくうがいをして、口の中の清潔を保てば自然に治ってきます。

アフタ性口内炎

●症状・原因
唇や頬の内側、舌、歯茎などに円形、または楕円形の浅い潰瘍(アフタ)ができます。
大きさは粟粒大からエンドウマメくらいで、白色あるいは薄黄色をしています。
ものが触れると強く痛みます。一度に複数のアフタができることもあります。
特に手当てをしなくても、通常は数日で消えますが、次々と場所を変えて新しいアフタができたり、ときには大型化したり、治りにくいこともあります。
原因はよくわかっていませんが、精神的ストレスや疲労、妊娠、また月経異常といった内分泌の異常などが誘因になるといわれています。

●治療
必要に応じて、通常はステロイドの入った軟膏を用います。

潰瘍性(かいようせい)口内炎

●症状・原因
歯ぐき、舌、口蓋(こうがい)など口腔のいろいろな部位に潰瘍(かいよう)ができます。
灰白色のかさぶたができることが多いようです。
口臭が強く、口の中に焼けたような不快感があり、潰瘍部分に食べ物などが触れると強く痛むために、食事が思うように取れません。高熱が出ます。
原因は、プラウト桿菌、ヴァンサンスピロヘータ、ウイルスなどの感染によるといわれていますが、はっきりとしたことはわかっていません。

●治療
通常は、ステロイドの入った軟膏を用います。症状がひどい場合は、抗生物質を使うこともあります。

●注意したいこと
食事は、やわらかいもの、水分の多いもの、表面のなめらかなものが比較的食べやすいでしょう。刺激の強いもの(酸っぱいもの、塩辛いもの、熱いもの、冷たいもの)は避けます。
食べづらいときは、少量ずつ、何回にも分けて食べるのも一つの方法です。