病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

リンパ浮腫
[りんぱふしゅ] 女性特有の病気 その他

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内科

リンパ管の圧迫や狭窄のためにリンパの流れが悪くなり、体内の水分やたんぱく質が滞留してむくみが生じた状態です。
生まれつきリンパ管の発育が悪い「一次性」のものと、乳がんや子宮がんなどの手術で、リンパ節を切除したあとに起こる「二次性」のものがありますが、ほとんどは二次性のものです。

症状

おもに片側の腕や足だけがむくみますが、むくんだ部分を指で押しても、指のあとがはっきり残ることはありません。皮膚の色も変化しませんし、痛みも感じません。
慢性化してむくみがひどくなると、むくんだほうの腕や足が太く見えるようになります。
押してもへこまなくなり、皮膚も硬くなります。

原因

「一次性」の場合は、何らかの原因で生まれつきリンパ管の数が少ないために、リンパ液の処理が追いつかずにむくみが生じます。
「二次性」の場合は、乳がんや子宮がんなどの手術で、リンパ節を切除したために、リンパ管が圧迫されて、リンパの流れが滞ってしまうのです。

治療

マッサージでリンパの流れや血流の流れをよくする「リンパドレナージ」と血管を圧迫するときに使われる伸縮性のある「弾性包帯」による圧迫が中心です。
日常生活では、むくんでいる部分をできるだけ高く上げるようにしたり、軽い運動やマッサージを行うように心がけます。適度な圧迫効果のあるストッキングをはくのも方法です。

注意したいこと

症状を放置したり、炎症をひんぱんにくり返したりしていると、皮膚が象のように厚く硬くなる「象皮症(ぞうひしょう)」といわれる状態になることがあります。