急性うっ滞性乳腺炎
[きゅうせいうったいせいにゅうせんえん]
女性特有の病気 乳房
受診するなら
乳腺外科、産科
授乳期に乳汁が乳腺内にたまって炎症を起こした状態をいいます。
出産後1~2週めの、授乳に不慣れな初産の女性に多くみられます。また、陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)や扁平乳頭(へんぺいにゅうとう)の人は、赤ちゃんがお乳を吸いにくいために乳汁がたまりやすく、症状が出やすくなりがちです。
症状
乳房全体が腫れて赤みを帯び、触ると強く痛みます。 乳房が熱を持つこともあります。
原因
乳管の開きが悪かったり、乳児のお乳を吸う力が弱かったりして、乳汁が乳腺内にたまってしまう(うっ滞)ために起こります。
治療
乳房を温めてマッサージし、乳管にたまっている乳汁を排出させますが、かたくしこって、触るだけで痛むときは無理をせず受診しましょう。
注意したいこと
授乳の際は、かならず乳汁を絞りきり、授乳後は乳頭の消毒を行うなどして清潔を保ちましょう。
うっ滞は症状の軽いうちに乳房マッサージなどのケアで改善することができますが、放置して、うっ滞がひどくなると自分ではマッサージすることができなくなります。
また、細菌に感染して「急性化膿性乳腺炎(きゅうせいかのうせいにゅうせんえん)」になることも多くなります。
妊娠中からおっぱいのケアについて指導を受け、実践するように心がけましょう。 授乳期に乳房にしこりを見つけると「急性うっ滞乳腺炎」と思いがちですが、まれに「乳がん」の場合もあります。マッサージをしてもなかなか治らないときは、乳がんの検査を受けるようにしましょう。
乳管の通りをよくするマッサージ
乳房の基底部のマッサージ
●マッサージをするときの注意ポイント
乳腺を傷めないためにも、もみほぐさないように注意します。