卵巣のう腫
[らんそうのうしゅ]
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[卵巣のう腫]
卵巣の中に良性の袋状の腫瘍(しゅよう)ができた状態です。卵巣にできる腫瘍のうち約80%が「卵巣のう腫」です。
腫瘍の中身によって、漿液性のう腫(しょうえきせいのうしゅ)、粘液性のう腫(ねんえきせいのうしゅ)、皮様のう腫(ひようのうしゅ)に分けられます。
●漿液性のう腫
のう腫の中にサラサラした液体がたまります。多くは片側の卵巣にのみ発生します。卵巣のう腫の中でもっとも多いタイプです。
●粘液性のう腫
卵の白身のようなドロッとした粘液(ムチン)がたまります。
●
皮様のう腫
脂肪や髪の毛、歯などの成分がたまります。大きくなりやすいのが特徴です。両側の卵巣にできることも珍しくありません。
症状
初期では、ほとんど自覚症状はありません。
のう腫が大きくなると、下腹部が張っている感じがすることもありますが、おなかが大きくなって太ったかと思う程度のこともめずらしくありません。
原因
卵巣のう腫がなぜできるのか、はっきりした原因はわかっていません。
治療
のう腫が良性で小さい場合は、3~6か月ごとに定期的に検査をしながら経過を観察します。
のう腫が5~6cmを超える場合は、茎捻転(けいねんてん)を起こす恐れがあるので、のう腫を摘出します。
将来の妊娠を希望する場合は、できるだけ卵巣を残してのう腫の部分のみを摘出するようにします。片方の卵巣を摘出しても妊娠は可能ですが、極力両側の卵巣を残すようにします。
注意したいこと
卵巣のう腫が大きくなると、「卵巣のう腫の茎捻転(けいねんてん)」といって、卵巣が根元からクルリとねじれてしまうことがあります。
そうなると卵巣がうっ血して下腹部が激しく痛み、ときにはショック状態におちいることがあります。緊急手術を要し、捻転した卵巣を摘出しなければなりません。
のう腫があると診断されたときは、定期的な検査を欠かさないようにしましょう。