子宮頸がん
[しきゅうけいがん]
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受診するなら
子宮頸部の表面の粘膜組織に発生するがんです。
子宮頸がんの発生は「異型上皮(いけいじょうひ)」→「上皮内がん(じょうひないがん)」→「浸潤がん(しんじゅんがん)」という段階があります。
[子宮頸がん]
検診で「異形成(異型上皮)」と診断されても、軽度~中程度の異型性であれば、数年以内に約9割の人は正常細胞に戻っていくので、あまり心配しすぎず、定期検診をきちんと受けていきましょう。
経過観察をするうちに高度異型上皮の段階になった場合は、子宮頸がんの前がん状態として、早めに治療を行います。
なお、「上皮がん」の段階で子宮頸がんの0期となります。
症状
「上皮がん」の段階までは、まったく自覚症状がありませんが、ごくまれに性交後に出血がみられることもあります。がんが進行すると、ピンクや茶褐色のおりものがふえたり、性交後に出血したりします。
さらに進行すると、腰痛やおなかが痛んだり、血尿がでたりすることもあります。
原因
性交によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)の特殊な型16型、18型、52型、58型などが関係しているといわれています。
治療
細胞診のクラス評価で、クラスⅣ、Ⅴとなった場合は、コルポスコープによる精密検査を行います。
0期までは、「ループ療法」*や「円錐切除術(えんすいせつじょじゅつ)」**などで、子宮を摘出しない方法を選択するのが一般的です。
がんが少し進行している場合(Ⅰ期のはじめまで)は、子宮のみを全摘出する「単純子宮全摘出術」、Ⅰ期の終わりからⅡ期、Ⅲ期は、子宮のまわりのリンパ節や結合組織も一緒に切除する「広汎(こうはん)子宮全摘出」が行われます。
注意したいこと
早期発見が何より大切です。性交によって感染するウイルスが、がん化の引き金になるので、セックス経験のある女性は、1年に一度は子宮頸がん検診を受けましょう。
とくに、近年ははじめてセックスをする年齢が低下しているので、若い世代での発生がふえる傾向にあります。10歳代であっても、セックス経験があるなら、検診を受けましょう。
ループ療法*
ループ(輪)にした針金を病巣にかけ、ループに電流を流して、患部を切り取る方法
円錐切除術**
子宮頸部を(レーザー)メスで円錐状に切除する方法