肩関節周囲炎(五十肩・四十肩)
[かたかんせつしゅういえん]
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受診するなら
正式な病名は「肩関節周囲炎」ですが、一般には五十肩、四十肩と呼ばれます。
症状
肩を動かすときに痛みがあり、関節の動きが悪くなります。
腕が上がらない、背中に手をまわすときに痛むなど肩の動きが制限され、日常生活にも不便が出てきます。夜中にズキズキと痛むこともあります。
原因
はっきりした原因はわかっていませんが、肩の使いすぎや老化によって、肩関節の周囲の組織に炎症が起きて、関節の動きが悪くなり、運動痛が起こると考えられています。
治療
消炎鎮痛薬を服用します。ステロイド注射は痛みを抑えるのに効果があります。
痛みを感じる動作はしないようにします。痛みが落ちついてきたら、肩周辺を温めながら、肩の可動範囲を広げるための運動療法を積極的に行います。
注意したいこと
五十肩は自然に治ることも多いのですが、いつまでも安静にしていると肩の可動範囲が狭まってしまうことがあります。痛みが軽減してきたら、無理のない範囲で運動療法を行って、肩の動きをやわらかくしていきましょう。
なお、肩の痛みは腱板に石灰が沈着する石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくけんばんえん)や腱板断裂(けんばんだんれつ)で起こることもあります。
これらの場合は、自然に治ることはありません。肩に違和感や痛みを感じたら、整形外科を受診してきちんと診断をしてもらいましょう。
肩関節の萎縮や癒着をとる運動
●行うときの注意
痛みの強い急性期は安静にしますが、痛みが落ちついてきたら、蒸しタオルなどで肩周辺をあたためて運動を行いましょう。無理はしないこと。痛みを我慢できる範囲で行ってください。
●基本の姿勢
水を入れたペットボトルなど、重さ約1kgのおもりを用意します。机などに痛みのない側の手をつけて体を支え、上半身を約45℃倒します。痛みのある側の手でペットボトルなどのおもみをもち、肩の力を抜いて行いましょう。
肩を動かす運動(回復期に行う運動)
●行うときの注意
1日2回程度、ゆっくりと行いましょう。無理はしないこと。痛みを我慢できる範囲で行ってください。