更年期に気になるのぼせ、ほてり、発汗はなぜ起きる？

更年期世代に入ってから、突然カーッと体が熱くなったり、顔がほてったり。汗がダラダラ拭き出て恥ずかしい思いをしたことはありませんか？

更年期特有のこれらの症状は、なぜ起きるのでしょうか？

 

悩ましいホットフラッシュ

更年期の症状でもっとも多いといわれているのが、のぼせやほてり、発汗などの症状。ホットフラッシュとも呼ばれています。

　昼夜を問わず、突然カーッと体や顔が熱くなったりのぼせたり、汗がダラダラ出たりします。中にはこうした症状が1日に何回も起きる人もいます。

ホットフラッシュは前ぶれもなくいきなり起きるので、「焦った」「恥ずかしかった」という声も多く聞きます。

ホットフラッシュが気になって、人と会うことがおっくうになったという人もいるようです。

 

自律神経の乱れが原因

　更年期に起きる、のぼせやほてり、多汗といった症状は、自律神経の乱れによって起きることが知られています。

　本来自律神経には、血管を拡張させて放熱させたり、反対に血管を収縮させて熱が逃れるのを防ぐなど、体温を一定に保つ働きがあるそうです。

　ところが女性ホルモンが乱れると、その影響を受けて自律神経も乱れてしまうことが知られています。

　

冬でも汗対策を万全に

　更年期に起きるホットフラッシュは、病気ではないけれど、つらい症状ですね。

　急に起きる症状なので、体温調整が効くように、服装はセーターよりもカーディガンなど着脱しやすいものがおすすめです。

また冬でも汗拭きシートや冷感スプレーなどを使うのも一案です。ほかにも吸湿性のあるハンカチを何枚も用意するなど、ホットフラッシュに備えて準備をしておくと、それが安心感につながります。

 

まずは婦人科で相談を

更年期世代に入ってホットフラッシュが気になるときは、婦人科で相談することをおすすめします。ホルモン補充療法や漢方療法など適切な治療をすることで、症状が改善することができるそうです。

　なお、ほてりやのぼせ、多汗の背景には高血圧や心臓疾患、甲状腺疾患などの病気があることも少なくないそうです。ホットフラッシュが何度も続くときなどは、「更年期だから」と放っておかずに一度は受診して原因を調べてもらうと安心ですね。

　

＜参考＞

※『ウィメンズ・メディカ』（小学館）

※『更年期障害これで安心』（小学館　堀口雅子著）