病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

摂食障害(拒食症・過食症)
[せっしょくしょうがい(きょしょくしょう・かしょくしょう)] こころの病気・他 こころの病気・他

受診するなら

心療内科、精神科

無理なダイエットなどで極端に食事を制限したり、まったく食事をとらない「拒食症」と、一度に大量に食べてしまい、食べ過ぎたことへの罪悪感から食べたものをむりに吐いてしまう「過食症おう吐」を総称して摂食障害と呼びます。
精神的な影響で摂食に問題が起こっている状態です。それぞれが単独であらわれるときもありますが、拒食と過食を交互に繰り返すこともあります。
10歳代後半〜20歳代の女性に多くみられますが、中年以降に再燃するケースもあります。

症状

「拒食症」は、極端に食事を制限するために体重が異常に減ります。しかし本人は、太っていると思い込んでいます。
「過食症おう吐」は、大量に食べたあと、むりに吐き出します。下剤を大量に飲むこともあります。
いずれの場合も、必要な栄養が補給できないために、低血圧貧血、低体温など、さまざまな悪影響が出てきます。

ビタミンやミネラルも不足するので、肌が荒れたり、疲れやすくなったります。ホルモン分泌が低下し、重症になると月経が止まることもあります。
症状が長引くと、血液中のカリウムが低下し、けいれんや不整脈などが起こることもあります。腎臓機能も低下して、脱水症状が出たり、むくんだりします。腸の動きも悪くなるので、便秘になるだけでなく、腸が閉塞することもあります。
さらに摂食障害の症状が進むと、自分で食事をしたいと思っても、体が食べ物を受けつけなくなり、命にかかわることもあります。

原因

ダイエットがきっかけとなることが多いのですが、その背景には、目標のためにむりをしたり、がんばりすぎる性格があったり、親との確執、職場の人間関係など強いストレスがあったりします。

治療

体の衰弱が激しい場合は、点滴などで栄養を補給して体力を回復させます。
加えて、カウンセリングを行い、摂食障害に追い込まれた原因を解消するように努めます。