プラスコラム
PLUS COLUMN

夏は目にも潤いと紫外線対策を

夏は汗や強い紫外線でお肌に負担がかかるだけでなく、目にも大きな負担がかかるといいます。

とくに猛暑日は注意を。意外なことがドライアイを招いてしまうようです。

 

こんな症状ありませんか?

目の表面は涙で保護されていますが、その涙の量が減ってしまったり涙の成分が変わると、角膜が傷つきやすくなります。これがドライアイといわれるもの。

目が疲れやすい、ゴロゴロする、外に出ると日差しが眩しい、涙が出る……こんな症状が現われたら、ドライアイかもしれません。

 

夏のドライアイの原因

ドライアイといえば、空気が乾燥する冬に起こると思われがちですが、実は夏もドライアイの症状を訴える人が多いのだそうです。

とくに近年は新型コロナの影響や熱中症の心配もあって、自宅で過ごす時間が増えているようです。

冷房の効いた室内は快適ですが、夏のドライアイの原因の一つにエアコンの影響があるといわれています。

エアコンは空気を乾燥させるので、エアコンの効いた部屋で長時間過ごしていると目も乾きやすくなるそうです。

加えて自宅時間が多いとパソコンやスマホを見る時間も増えてきます。

パソコンやスマホの画面を集中して見るときには、まばたきの回数が減るために、目の乾きがますます増長されてしまいます。

夏も部屋の空気が乾燥しないように適度な湿度をキープして、エアコンや扇風機の風が直接顔に当たらないよう風向きにも注意しましょう。

また、パソコンやスマホを見るときは、ときどき意識してまばたきをしたり、適度な休憩時間を入れることをおすすめします。

 

ハンディ扇風機がドライアイの原因に?

ところで、近年流行の携帯型のハンディ扇風機ですが、「使い方によってはドライアイの原因になる」と専門家が注意を呼びかけています。

ハンディ扇風機を使うときには、顔に近づけて使いがちです。

けれども近距離から目に風をあてていると、目の表面を保護している涙があっという間に蒸発してしまうそうです。

ハンディ扇風機の使用時は目をつぶって眼球を保護すること。また、顔ではなく首元に風をあてるなど、目を乾燥させない工夫が必要だといいます。

 

目に受けた紫外線ダメージはシミ・ソバカスの原因に

  目の健康を考えると、夏は紫外線にも注意が必要です。

体の中でも、目は直接的な紫外線ダメージを受けやすい箇所。

強い紫外線を長時間浴びていると目の角膜が炎症を起こしたり、白内障などの病気につながる恐れがあるといわれています。

 ダメージが及ぶのは目だけではありません。

なんと目から強い光が入ると、その刺激が脳に伝わって、紫外線から身を守るためにシミやソバカスの原因となる過剰なメラニンが生成されてしまうことがわかってきたそうです。

 せっかく肌の紫外線対策をしていても、目を無防備なままにしていると、皮膚にも影響を及ぼしてシミやソバカスなどの肌トラブルが起こってしまうというわけです。

 地球温暖化の影響で年々、私たちが受ける紫外線の量は増えているといわれています。

 外出時は、日焼け止めや帽子、日傘とともに、UVカットのメガネやサングラスもしっかりつけて、肌と目の両方を紫外線から守って潤いをキープしたいものですね。

 

<参考>

※「夏の日差し 目にも負担」(東京新聞/2022.7.26)

※『ウィメンメンズ・メディカ』(小学館)

※「紫外線の目への影響」(徳島県医師会)

※「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」(日本眼科医会)

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。