プラスコラム
PLUS COLUMN

1日のスタートは、やっぱり朝食から

突然ですが、皆さんは朝食を食べる派でしょうか

それとも朝食は食べない派ですか?

今回は朝食について考えてみました。

 

若い世代約2割は、朝食を食べない?

 食事は3食とることがよいとされていますが、実際はどうなのでしょうか?

農林水産省が行った「若い世代の食事習慣に関する調査(令和元年度)」によると、「朝食をほとんど毎日食べる」と回答した人は56.4%と半数を超えていました。

けれども一方で「ほとんど食べない」と答えて人も23.1%いました。

起床から外出までの時間が1時間未満の人の約3割が朝食を「ほとんど食べない」と回答するなど、朝、慌ただしく出勤する人は朝食を欠食する傾向がみられます。

 また朝食をとっている人に回答当日の朝食の内容を尋ねたところ、ご飯、パンなどの主食のみと回答した人は約6割を占めていました。

朝食派の人も、忙しい朝は主食のみを手早くとって出かけている様子がうかがえます。

 

朝食をとったほうがよいこれだけの理由

 朝食抜きには賛否両論あるようです。朝食をとらない理由としては「1日に必要なカロリーがとれていれば、朝食抜きでもいいのでは?」といった声や「空腹はサーチュイン(長寿)遺伝子を活性化させるといわれているから、あえて朝食をとらない」といった声も聞かれます。

 けれども一方で、朝食をとらないデメリットとして下記の点があげられています。

 

(1)肥満につながる

 朝食を抜くと、おなかがすききった状態で昼食を食べるのでドカ食いをしやすく、食べるスピードも速くなるために、肥満につながりやすいといわれています。

 

(2)生活習慣病のリスクを高める

 朝食を抜くと、昼食後の血糖値が急激に上昇しやすくなるために、糖尿病のリスクが高まるといわれています。

また、脳出血や心臓病のリスクが高まるとの研究報告もあるそうです。

 

(3)イライラしやすく集中力も低下する

 朝食をとらないと、脳や体を動かすエネルギーがとれません。

とくに脳のエネルギー源はブドウ糖だけだといいます。夕飯で摂取したブドウ糖は寝ている間に消費してしまうため、朝食をとらないとイライラしたり、ぼんやりしたまま午前中を過ごすことになるそうです。

朝はしっかりとご飯を食べて脳と体にエネルギー補給をすることが大切だといわれています。

 

(4)必要な栄養素がとれない

 欠食があると、必要な栄養素が十分にとれないことが知られています。

とくに不足しがちなビタミン・ミネラル、鉄分などは3食きちんととって補いたいものですね。

 

(5)体内時計が乱れる

 体内時計は、睡眠や体温、血圧、ホルモンの変化などを司る機能。

私たちが健康に過ごすためにはこの体内時計を毎朝リセットして正しく動かしていくことが大事です。

体内時計は朝起きて太陽の光をあびることでリセットされることが知られていますが、実は体内時計のリセットには朝食をとることも大事なポイントだといわれています。

朝日を浴びて起床1時間以内に朝食をとることで、体内時計が正しいリズムを刻むようになるそうです。

 

朝食をとって元気な1日のスタートを

 朝は食欲がない、もう少し眠っていたい、身だしなみを整えていると朝食の時間がなくなる、など朝食抜きにはさまざまな理由があるでしょう。でも、朝食をとることには多くのメリットがあり、朝ごはんを食べることで、で元気な1日のスタートが切れるようです。

 朝食もほかの食事と同じように主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品などが揃った、栄養バランスのよい食事が基本だといわれますが、なんだか大変そうという人は、おにぎりやトーストに、卵料理やサラダチキン、チーズやヨーグルトなどの乳製品、カット野菜やプチトマトなど手軽に食べられる一品をプラスするだけでもよさそうです。

 朝は「食欲なし」という人は、まずはヨーグルトやバナナを食べるといった朝食習慣をつけることから始めてみてもいいかもしれませんね。

 

<参考>

※「若い世代の食事習慣に関する調査(令和元年度)」(農林水産省)

※みんなの食育「朝ごはんをたべていますか」(農林水産省)

※「めざましごはん」について(農林水産省)

※「子どもの食育」(農林水産省)