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CHECKUP GUIDE

乳がん検診女性特有の検査

検査名称

視触診、マンモグラフィ検査、乳房超音波検査

どんな検査?

乳がんは、今や日本女性の12人に1人はかかるといわれているほど増えているがんで、日本女性のがんの死亡原因のトップになっています。早期発見のためには、40歳を過ぎたら、少なくとも年に1回は乳がん検診を受けることが大事です。
早期乳がんは視触診のみの検診では発見できません。乳がん検診は、必ず画像検診(マンモグラフィ検査・超音波検査)を行うことが必要です。

検査の方法は? 検査で何がわかる?

視触診

上半身の衣服を脱いだ状態で行います。乳房やわきの下にしこりがないか、乳房の変形や皮膚の変化がないか、乳頭から分泌物がないかなどを、医師が観察し、直接乳房に触れて異常の有無を調べていきます。

マンモグラフィ検査

マンモグラフィ検査

[マンモグラフィ検査]

マンモグラフィという乳房専門のレントゲン撮影機器のことです。検査は、専用の器具で乳房をはさんで平たくして、X線撮影を行います。
マンモグラフィ検査では、しこりとして手に触れるようになる前の「微細石灰化」や乳腺組織の変化などもわかります。検査時に乳房を平たく伸ばすので、多少の痛みを感じます。
放射線被ばくの量は、ごくわずかで安全性が確立されていますが、妊娠中の人は受けないようにします。

超音波検査

超音波検査

[乳房超音波検査]

乳房にゼリーを塗って、超音波をあてて、乳房の内部をモニターでみていきます。
手に触れない小さなしこりも発見でき、しこりの性質についてもある程度わかります。
超音波検査は、放射線被ばくの心配もなく、痛みもありません。

*検査の結果、疑わしい部分が見つかった場合には精密検査が必要です。要精密検査といわれときは、乳腺外科や乳腺科などを受診してください。

精密検査で行うこと

精密検査では、しこりに直接針をさして細胞を吸引して顕微鏡で調べる細胞診を行います。細胞診の結果、がんが疑わしい場合は、さらに組織診(そしきしん)(生検(せいけん))を行って確定診断をします。

ドクターから

自治体で行う乳がん検診は、40歳以上を対象に2年に1回行われますが、乳がんは、30代後半から急激に増えてくるがんです。
乳がん危険年齢に突入する35歳からは月に1回月経のあとに行う自己検診を習慣にし、年に1回医療機関で画像診断による乳がん検診を受けることをおすすめします。
また、35歳以下の人でも、血縁に乳がんの人がいる場合は、よりリスクが高まります。その場合は血縁者が乳がんになった年齢より、10歳早い年齢から乳がん検診を受けるべきだといわれています。リスクのある人は、20歳代でも受けましょう。30代~40代の人は、マンモグラフィ検査と超音波検査をあわせて受けることをおすすめします。