プラスコラム
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運動と性欲のメカニズムをガチで考えてみた結果

もしも、あなたの奥様や彼女が、薄手でボディラインがくっきり見える服を着ていたら、ムラムラするかもしれませんね。ネットで女性のセクシー画像を見つけたら? 股間が反応するかもしれませんね。

別にこれはおかしいことではありません。「性欲」というものは、誰しもが持つ当然の欲求なのです。

 

とはいえ、年齢を重ねるごとに性欲の衰えを感じている方もいるはず。性の欲求が衰えるということは、生活の質も落ちているということです。性欲の減退から、積極性も失われ、決定力、行動力、征服力など、野生に近いパワーも連動して低下しているとも考えられるのではないでしょうか。

 

男性として、なくてはならない原動力。性欲を回復するために何ができるか知っておいて損はありません。

 

男性は40代後半から性機能が衰える傾向に

まず、性欲について理解を深めましょう。

ヒトの三大欲求の一つである性欲は、種の保存の役割を果たしたらその時点で消滅するわけではありません。ヒトは他の動物と違い、快楽を得る目的でも性欲が沸き起こります。それは、人生に彩りを与える欲求でもあると言えます。

 

TENGAヘルスケアが行った、男性の性欲と性機能の年齢による推移の調査結果をご覧ください。

 

「エイジングと性に関する意識調査」 TENGAヘルスケア 2018

 

 

加齢とともに性欲と勃起維持機能が下がるのは当然のことですが、40代後半から性欲曲線が性機能曲線を上回ります。「ムラムラする」「愛する人と快楽をともにしたい」のに……「勃起しない、硬さが足りない」。このようなもどかしさ、虚しさを感じ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

この状態は、ED(Erectile Dysfunction:勃起不全)と呼ばれています。泌尿器科学会におけるEDの定義は「満足な性行為を行うのに充分な勃起が得られない、または維持できない状態が持続、または再発すること」。EDの発症は、男性の性機能の低下を意味します。

 

長寿時代において、性欲と性機能(勃起力&射精力)のアンバランスを修正するということは、世の男性共通の願いと言っても過言ではありません。

 

テストステロンを意識すれば性欲はキープできる

では、その“性欲をつかさどるもの”とは果たして何か?

現在、特に注目されているのが「テストステロン」です。日本Men’s Health医学会ではテストステロン治療認定講習会が開催されています。テストステロンは男性ホルモンの一種であり、男性では精巣で産生されるものですが、女性にもテストステロンはあります。このホルモンは男女とも性欲に関して強力な作用をもたらします。

 

もちろん、テストステロンだけが性欲に作用するわけではありません。「DHEA」という、副腎で産生される男性ホルモンがありますが、これも性欲と密接に関係しています。女性向け健康記事でよく見受けられる、愛情ホルモンといわれる「オキシトシン」も関係します。

 

そのほか、「ドパミン」「ノルアドレナリン」も、性欲を刺激するホルモンとして有名なので頭に入れておきましょう。テストステロンほどの密接な関係はありませんが、神経伝達物質として、いわば火付け役のような役割を果たしているものです。

 

このように“性欲をつかさどるもの”は多数ありますが、その中の王様ともいえるのがテストステロンなのです。性欲があるということは日々エネルギッシュに暮らす原動力があるということ。「テストステロン」が、活力ある生活のカギを握っています。

 

性欲減退を防ぐには“適度な運動”がキーワード

では、テストステロンをキープ&アップさせる方法とは何か。それは「運動」です。適度な運動をすることによって、テストステロンの分泌量は上昇します。

 

しかしここで注意したいことがあります。過剰な運動はかえってストレスとなり、テストステロンの分泌量を低下させてしまいます。つまり、息が切れるほど走ったり、ぐったりしてしまうほどの激しい運動をするのはNGです。実際に、1ヶ月に200km以上走るランナーはテストステロンの分泌量が下がってしまったという研究があります。フルマラソン後のテストステロン値の低下は3ヶ月ほど続くそうです。その間は、性欲も減退しているかもしれません。

 

性欲を増進・維持するのに適した運動とは?

 

テストステロンの分泌のためには、激しすぎない運動をすることが大切。ここでは、それに適した運動を紹介します。

 

■スロージョギング

滝のような汗をかくものではなく、じんわり汗をかくぐらいのペースのジョギングがおすすめ。目安としては、街の景色を鑑賞する余裕があるレベルで充分です。

ウォーキングでもいいのですが、少し体をジャンプさせる感じぐらいの運動の方がより高い効果が望めます。一駅分の距離を歩いてみる、横断歩道での信号待ちのとき際、軽くジャンプしてみる。このような、やさしい運動を日常に取り入れてみると、テストステロン値は変わってきます。

 

■スロースクワット

次におすすめするのは、スロースクワット。 アスリートのようなマッチョ体型を目指すものではないので、無理をしてはいけません。ゆっくりしたスクワットを10回×3セットで充分です。無理にペースを上げて、膝を痛めてしまわないように注意してください。

骨盤をまっすぐ立て、腹筋に力を込めて、つま先を外に向けるのが基本です。太ももが床と平行になるくらいの角度まで膝を曲げるのがベスト。スローペースで息を吐きながら臨みましょう。

 

ただし、これらを一人で毎日継続しようとすると、心が折れてしまいがち。そこで、奥様や彼女、つまりパートナーを誘って一緒に取り組んでみましょう。これで、三日坊主を防ぐことができます。明確な目的がないと運動の継続は難しいものです。そのため、自分なりに目標を決めることが重要です。

 

・素敵なセックスを一生続けるために

・仕事のパフォーマンスを上げるために

・疲れやすくて、何事も面倒くさがる自分を脱するために etc

 

このようなイメージで、運動をする目標を立てましょう。

 

スクワットなどの筋トレにより、「アンドロゲン受容体」が増加・活性化します。これが増え、活性化するとテストステロンの働きも活発になり、筋肥大に一役買います。そうすると、テストステロンがもっと必要になる。これが理想のサイクルです。

 

「最近、性欲が落ちてきたな」と感じている方は、まず性機能の衰えを意識してみてください。性欲と性機能がバランスを保つことは、セックスに限らず、生きる活力を上げ、男性としての自信を持つことに繋がります。

テストステロンは「ヤル気を起こす」ホルモンです。運動によってそれを保つことで、日々の生活が活き活きしてくるのです。

 

「元気に生きる=性欲と性機能がバランス良く保たれている」。

 

この状態を目指して、自分の体調に合った適度な運動を、100歳まで年齢を重ねても継続していきましょう。

 

 

<資料提供>

TENGAヘルスケア

https://tengahealthcare.com

監修/永井 敦(ながい あつし)

岡山大学医学部卒。同大学病院泌尿器科講師などを経て、川崎医科大学泌尿器科教授。同学長補佐。日本泌尿器科学会の代議員で専門医・指導医、日本泌尿器科学会西日本支部理事、日本性機能学会副理事長・性機能専門医、日本泌尿器科学会・日本内視鏡外科学会の泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本性科学会理事・認定セックスセラピストなど

執筆/三松 真由美(みまつ まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長・執筆家。夫婦仲、恋仲に悩む女性会員1万3000名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。「セックスレス」「ED」「女性性機能」を医師連携で研究。恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演、メディア取材多数。ED診療ガイドライン作成委員経験。セックスレス改善に定評がある。
著書:『夫婦の「幸せ循環」を呼ぶ秘訣』 (講談社α新書)、『モンスターワイフ』(講談社)、『40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣』(扶桑社)、『堂々再婚』(wave出版)他多数。
公式サイト: http://fufunaka.com/