プラスコラム
PLUS COLUMN

騒音は音の高低大小に関係なく「騒がしい」?

「騒音」といっても人によって感じ方に差はあります。

車のエンジンの爆発音だけでなく、子どもの声でも「騒音」になるようです。

この「騒がしい音」は体にどんな影響があるのでしょう。

 

「静寂」は求めても手に入れられない?

今という時代は、都市で生活していても、どこか地方の山間にいても音から逃れることはむずかしいようです。

たとえば電車が走るときのガタンゴトン、車のエンジン音、工事現場のガリガリ音、商店街のBGM、隣家のテレビの音や夫婦ゲンカの怒鳴り声、電子レンジのチン音、早朝の道を散歩する人の話し声……。

さまざまな音が否応なく聞こえてきます。

いまでは音のない生活は考えられません。

 

そんな日々24時間、聞こえてくる音を「騒音」と意識したことがあるでしょうか。

ある人にとっては騒音でも別の人には単なる生活音だったりします。

騒音かそうでないかの線引きはむずかしいようです。

 

騒音苦情の6割以上が建設現場と工場

でも昼夜を問わず騒がす車や電車、飛行機などによる交通騒音、隣家から聞こえてくる大音量のテレビの音や間断なく続くペットの鳴き声などは、やはり健康に影響を与えそうです。

営業騒音というのもあるそうです。

深夜営業のカラオケ店や飲食店などの他に、ガソリンスタンドやバッティングセンター、ゲームセンターなどからの騒音だそうです。

繁華街に大音量で流れる音楽も効く人によっては騒音といえそうです。

 

環境省の調査(2010年度)によると、騒音に関する苦情の10.7%が営業騒音、生活騒音が6.9%だということです。

いちばん多いのは建設現場の騒音、次いで工場・事業所の騒音で、この2つで苦情の6割を超えるそうです。

 

音のレベルが低くても不眠症の原因に?

そうした騒音によって起こる体の不調には、睡眠障害や聴力障害、ストレスなどの他に、WHO(世界保健機関)では心疾患をあげています。

騒音レベルの大小や音の変動時間によっても不調の程度はちがうようです。

国立環境研究所の研究によると、通常は騒音レベルが低い地域の場合、ときどき大型車両や列車が通過するといったように、間欠的に音が大きく変動するときのほうが睡眠への影響が大きいということです。

また、人の話し声などは音のレベルが低くても「意味のある音」ということで不眠の原因になることがあるらしいです。

夜の外での立ち話は近所迷惑。避けたほうがよさそうです。

やはり今では、どこにいても「静寂」は特別なものになってしまったようです。

 

<参考資料>

*「快適なアナウンスとは」(東京新聞/2018年9月20日)

 

<参考URL>

*「騒音と不眠」(国立研究開発法人国立環境研究所)

https://www.nies.go.jp/kanko/news/15/15-4/15-4-09.html

 

*「シリーズ『騒音に関わる苦情とその解決方法』」(総務省)

http://www.soumu.go.jp/main_content/000204353.pdf

 

 

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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