プラスコラム
PLUS COLUMN

ドクター相談室「風邪をひきやすくて困っています。」

 

2年位前から、風邪などをひきやすくなりました。昔は、学校も皆勤賞を取るくらい丈夫だったのですが・・・。

10月にはマイコプラズマ、今月は胃腸炎と、かかりつけの先生も呆れるほど流行りのものに感染します。それ以外にも良く熱を出したりしますが毎回、病院に行くのもためらってしまうようになってきましたが、熱があるとやっぱり辛いです。

 

毎回、血液検査では異常はないと言われますが、やはりただの風邪なのでしょうか・・・。今後、結婚や出産も希望してますがこんな身体では心配です。

 

 

風邪とは、正式には「風邪症候群」。鼻や喉、気管支などの呼吸器系に現れる症状のことです。咳やくしゃみ、鼻水、頭痛、腹痛、熱、からだのだるさ・・・、これらは外から入ってきた病原体にからだが闘っている免疫反応です。たとえば、風邪のばい菌は38.5℃以上で死ぬとされています。私達が風邪にかかったときに熱が出るのは、からだ自身がばい菌を殺そうとしているからなのです。

 

風邪の病原体は数百種類あるとされ、ご相談にある「マイコプラズマ」も「胃腸炎」もウイルスや細菌から引き起こされる風邪症状のひとつ。ただ、風邪の病原体はあまりにも数が多いため、確実に風邪を治せる薬はいまだに開発されていません。

 

では、どうしたら風邪をひきにくくなるのでしょう。注意すべきは次の3点です。

まず、生活環境。風邪のウイルスや細菌は、乾燥した空気で爆発的に増殖します。さらに、私達の鼻や喉の粘膜も乾燥し、病原体に感染しやすくなります。室内は適度に換気を行い、加湿を行いましょう。

次に、規則正しい生活とバランスのとれた食事。寝不足や偏食はからだの抵抗力を弱めてしまいます。

 

30代前半なら、仕事もオフも忙しいかと思いますが、生活リズムは乱れていませんか?健康なからだで免疫力も高ければ、風邪にかかっても軽い症状で済むでしょう。

そして、手洗いとうがい。風邪にかからないためには、病原体をからだに取り込まないことです。外出先から帰ってきたら、必ず手洗いうがいをおこなってくださいね。

 

もし風邪をひいてしまったら、十分な睡眠でからだを休め、消化がよく、からだが温まる食事を心がけます。「風邪は寝て治す」という言葉がある通り、栄養をとって寝るのが一番です。また、水分補給も忘れないように。熱による汗や咳・痰などで軽い脱水状態になっているおそれがあります。こまめに水分を摂って、喉を潤しましょう。

 

血液検査では異常がないと診断されたとのこと。上記のような生活を行っても改善がなく、不安が募るようでしたら、また内科のドクターにご相談ください。

これから冬に向かって、どんどん風邪が流行る時期。風邪の予防と早めの治療を心がけ、穏やかな秋を過ごせるといいですね。

 

プロフィール

安田 洋 先生
安田 洋 先生

目黒通りハートクリニック 院長

東京内科医会理事

医学博士

循環器専門医

 

目黒通り沿いに「目黒通りハートクリニック」を開院。

専門の循環器・呼吸器だけでなく、心療内科・ピル外来・AGA/ED外来などいろんな病気や悩みに対応できる診療を提供。

http://meguro-heartclinic.com/

http://pp.meguro-heartclinic.com/