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ポテトサラダはサラダか?

ポテトサラダは「サラダ」か?

おなかスキスキで迎えたランチタイム。いつものコンビニ弁当で済まそうとするものの、最近、野菜を全然とっていないことにふと気づき、手にしたポテトサラダ。「これで野菜補給だ」とレジへ。でも、ポテトサラダって、本当にサラダ? 

 

多くの人から愛されるポテトサラダは、定食関係、居酒屋業界の定番メニューなのだ。

きっと多くの人が疑問に感じていることでしょう。
「ポテトサラダは本当にサラダか?」
知りたい、でも知りたくない……そんな二律背反的要素に満ち満ちているポテトサラダ論争ですが、本当はどうなのでしょう。
 

なんといってもポテトサラダは、カレーやラーメンと並び、定食屋方面、居酒屋的なものをこよなく愛する人たちの熱烈支援を受けた国民的な食べ物だけに、気になる問題といえます。
 

結論からいえば、ポテトサラダは一応「サラダ」に分類されます。
なんだか拍子抜けするほど素っ気ない答えですが、そういうことになります。
い ままで「ポテトサラダのどこがサラダなんだよ!」と思っていた人には意外なことですが、サラダの語源、由来を見てみると、ポテトサラダはもちろん、マカロ ニサラダ、タマゴサラダ、ハムサラダ、ツナサラダ、カボチャサラダといった、それはどうも、なんだか、どうしてかサラダとはいえないんじゃないかというも のも「サラダ」ということになります。
 

そもそも「サラダ」の由来ですが、ラテン語の塩を意味する「sal(サル)」が語源で、英語では「salad(サラド)」、フランス語では 「salade(サラード)」、ドイツ語ではsalat「(ザラート)」、イタリア語では「insalata(インサラータ)といって、古くは塩で味付け したものをサラダと呼び、今では野菜などに塩や酢、油、コショウなどの香辛料などで和えたものが一般的です。
 

つまり、サラダというのは、由来的に考えると、野菜に限定したものでなく、どんなものでも塩や油といったドレッシングで味付けしたものをサラダと呼ぶらしいです。極端にいえば「酢メシ」もサラダということになってしまうのでしょうか……。
 

神経伝達物質「ドーパミン」がもたらす「快感」高カロリーで高脂肪。

ポテトサラダはやはり「サラダ」と呼んでほしくない?

でもやはり、なんというか、本当にポテトサラダを「サラダ」といっていいかどうか、正直、悩ましいと思っている人も多いと思います。
たしかにポテトサラダは「サラダ」という名前がついているだけで、サラダというジャンルの仲間に加えるには、少しばかり、いやかなりの程度カロリー分野で突出しているのです。つまり私たちが一般に考えるサラダのイメージには遠い食べ物なのです。
 

私たちの考えるサラダは、イコール健康でありヘルシーなのです。

体の健康を考えると、ポテトサラダやマカロニサラダ、カボチャサラダといった重厚サラダは、サラダの概念から大きく逸脱しているのです。
 

ジャガイモやカボチャは栄養価の高い野菜ではあっても糖質が高く、高カロリー。さらにマヨネーズなどの調味料と和えることによって脂肪分がプラスされ、カロリーも急上昇します。
ち なみにポテトサラダ100g当たりのカロリーは約170kcalあり、ご飯(100g)と同じくらいです。居酒屋や定食屋での「もう1品」としてこれらの サラダを選ぶときは、ご飯を少量にするとか、つまみの肴を減らすなど、それ以外に食べるメニューとのカロリーバランスを考えたほうがよさそうです。
 

では、健康を考えたときの望ましき正統派「野菜サラダ」とは、どんなものでしょう? そんなヘルシーといわれる野菜サラダにも意外な落とし穴はないのでしょうか? 次回、サラダにまつわる健康と不健康について紹介したいと思います。

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。