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4月9日は「子宮の日」子宮がん検診を受けよう!

ご存知ですか?4月9日は「子宮の日」。4と9で「しきゅう」と呼ばせるわけですね。子宮の健康を考えて、子宮頸がんを予防する日です。
 

「がんは中高年のかかる病気。私には関係ないわ」と思っている人も多いかと思いますが、子宮頸がんは、20代後半から急増して、ピークは30 代~40代。セックスの経験のある女性なら誰でもかかる可能性のあるがんなのです。毎年1万人以上の人が発症するといわれていますから、他人事ではいられ ません。あなたは大丈夫ですか?

 

性行為によって感染するヒトパピローマウイルスが主な原因

子宮頸がんというのは、子宮の入り口近くにかかるがんです。
原因がはっきり解明されていないがんが多い中で、子宮頸がんは、性行為によって感染するHPV(ヒトパピローマウィルス)が主な原因であることがわかっています。
 

HPVは特別なウイルスではありません。ごくありふれたウィルスで、性体験のある女性の約8割はHPV感染の経験があるといわれています。

HPVに感染しても、ほとんどの場合は免疫の力で排除されてしまいます。けれど排除されずに感染が持続し、そこにたとえば喫煙などの因子が加わると、がんの手前の異形成という状態を引き起こし、さらに進んでがんを発症するといわれています。
 

初期はほとんど自覚症状がないからこそ、定期検診が大きな決め手

子宮頸がんは、進行するとセックスのときに出血したり、不正出血やおりものの変化などの症状があらわれます。
けれども、初期のころはこれといった自覚症状がありません。そのため、なかなか気づきにくいのですが、がんの進行はゆっくりですからで、定期的に検診を受けていれば、ごく初期の段階で発見できます。早期発見ができれば、手術で100%治るといわれています。
 

子宮頸がん検診は、20歳以上を対象に各地方自治体でも行っています。費用は自治体によっても違います。無料の場合もあれば、1,000~2,000円程度の費用がかかる倍もあります。一度、自分の住む自治体に問い合わせてみましょう。
そのほか、職場の健康診断を利用して受けることもできます。多くの職場では検診費用を補助しているので、ぜひ利用してください。
 

検診の痛みはほとんどなく、検査そのものにかかる時間は5分~10分程度

子宮頸がん検診では、問診で月経周期や生理痛の有無、妊娠歴や出産歴などを確認し、その後、子宮腟部の状態などを確認し、子宮の入り口の細胞を長い柄のついた綿棒のようなもので少しこすりとって調べます。検査そのものは5分~10分ですみ、痛みはほとんどありません。
 

 婦人科の先生とは、婦人科の病気はもちろん、妊娠や出産、更年期~老年期と婦人科とは長いお付き合いになります。子宮頸がん検診をきっかけに、相 性のいいお医者さんをみつけておくとよいですよ。婦人科のかかりつけ医がいると、ちょっとした生理やおりものの悩み、避妊のことなども気軽に相談できて、 いざというときに心強い味方になってくれます。

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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