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うつうつ脳をぶっ飛ばせ! 幸せホルモン「セロトニン」の活性術

気持ちが前向きになったり、反対にどっと落ち込んでしまったり……。
こんなときに大きくかかわってくるのが、セロトニンという神経伝達物質。セロトニンが活性化しているときは、気持ちが明るく前向きになってストレスにも強くなっているのですが、不足するとうつ病の原因になるともいわれています。


イキイキと元気な脳に欠かせないセロトニン。今回は、セロトニン活性のための生活術を紹介します。
 

こんな生活がセロトニンを弱らせている

セロトニンは、「太陽の光を浴びる」「リズム運動」「規則正しい睡眠」などで分泌が増えることが知られています。慢性的な運動不足、ストレスいっぱいの毎日、不規則な生活、一日中スマホが手放せない……。こんな現代のライフスタイルには、セロトニンを弱らせる要素がいっぱいあります。
 

イキイキとした脳をつくるには、これまでのライフスタイルを見直すことが大切。といっても、そんなに難しいことではありません。次に紹介する(1)~(4)のように、ちょっとした努力でセロトニンの活性化ができるのです。

  1. 1.朝起きて太陽の光を浴びる

    1. セロトニンを増やすには、朝日を浴びることがとても重要! 光が目の奥の網膜に当たると、信号が脳に伝わり、脳内でセロトニンが増加します。日光を浴びないとセロトニンが生成されません。朝起きたら、まずカーテン、窓を開けて太陽の光を取り込みましょう。
  2. 2.一定のリズムを刻む運動をする

    1. ウォーキング、ラジオ体操、サイクリング、ジョギングなど一定のリズムを刻む運動はセロトニンを増やす効果が高いといわれています。運動の時間がとれない人は、通勤時にリズミカルに速足で歩くだけでもよいそうです。
  3. 3.食事はよく噛んで食べる

    1. 体を一定のリズムで動かす運動のひとつに、食べものを噛むという動作があります。食事はゆっくりよく噛んで食べることを心がけましょう。ガムを噛むこともセロトニンの活性化になるといわれています。さらに両方の歯でバランスよくしっかりものを噛むことは口輪筋を鍛えることにもつながるので、顔のたるみ防止にも有効です。
  4. 4.腹式呼吸を行う

    1. 一定のリズムで行う腹式呼吸も、セロトニン活性化に有効といわれています。とくに吐くことを意識したゆっくりとした深い呼吸は、自律神経を整える効果も得られます。
  5. 5.人とふれあう

    1. 専門家によると、絆ホルモンといわれるオキシトシンと幸せホルモンのセロトニンは密接な関わりあいがあって、オキシトシンが分泌されると セロトニンも活性化するそうです。オキシトシンは、家族や恋人同士のスキンシップ、友人とのおしゃべりやペットとのふれあいでたくさん分泌されます。ネットやゲームの時間は減らして、家族や恋人、ペットとふれあい癒されることで、気持ちが安定するセロトニン活性化効果も期待できるというわけです。
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イキイキ元気な人は、セロトニンの分泌も多いようです。

セロトニンを増やす生活は、別に目新しいことではなくあたりまえのことばかり。でも現代社会では意識しないと、つい日常に流されてできないことが多いもの。無理せずできることからはじめてみませんか?

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。