病気・トラブル辞典
SICKNESS & TROUBLE DICTIONARY

靭帯損傷
[じんたいそんしょう] 体の病気 骨・関節

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膝靭帯のしくみ

[膝靭帯のしくみ]

靭帯は関節を支える組織です。
靭帯がなければ、関節ははずれてしまったり、グラグラと不安定なものになってしまいます。
また、靭帯は関節の曲がる方向や角度をコントロールしています。この靭帯に強い外力が加わって、部分的に、あるいは完全に切れてしまう状態を靭帯損傷といいます。
靭帯を損傷する「外力」では、強くひっぱる、本来とは違う方向に曲げるなどの影響が大きいと考えられます。

症状

靭帯を損傷した関節部に痛みと運動制限(動きが悪くなること)が生じます。肩の関節であれば腕があげられなり、膝の関節ならば立ったり歩いたりがむずかしくなります。

原因

スポーツや転倒、落下などの事故によって、強い力が加わって起こります。

治療

負傷直後には、RICE処置を行います。安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の一連の処置です。
患部を冷やし、動かさないようにして、腫脹を防ぐために、包帯などで適度に圧迫して心臓より患部を上にします。その後、専門医によって、くわしい検査と診断を受けます。
靭帯損傷が軽度であれば、消炎鎮痛薬の内服によって痛みを抑えながら、安静と患部の固定などの保存的治療で快復します。しかし、症状が重い場合は、手術が必要になります。

注意したいこと

靭帯断裂が完全に治る前に激しいスポーツを再開すると、症状をくり返しことになります。
くり返すほど治療はむずかしくなり、治癒も長引きます。
余裕をもって治療とリハビリテーションに専念することが大切です。