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健康診断ガイド

26妊娠前チェック

どんな検査?

血液型、 不規則性抗体、トキソプラズマ抗体、 ATL抗体、 風疹
妊娠する前、妊娠したい人のための検査です。妊娠前に、赤ちゃんへ感染する可能性のある病気をもっていないか、妊娠、出産のさまたげになる自己抗体などをもっていないかなどを調べます。

血液型(ABO式、Rh因子)
妊娠前チェック

血液型検査は、妊娠、出産前の検査として欠かせないものです。
ABO式は、赤血球表面に存在するA、B、2種類の糖脂質抗原と、その抗体から分析する方法です。
輸血時の血液型不適合による障害を起こさないようにするために、調べておくことが大切です。特に、妊娠、出産時の免疫反応による副作用や新生児溶血性疾患などを予防するためにも大切です。
ABO式では、A、B、O、AB型を調べます。
Rh因子は、Rh(+)か(-)かを判定します。Rh(+)の人にはRh(+)、Rh(-)の人にはRh(-)の血液しか輸血できません。
Rh(+)の夫とRh(-)の妻が、Rh(+)の子供を妊娠した場合には、そのままにしておくと第2子以降、母子間の血液不適合によるトラブルが起こります。こうした場合、事前にRh因子を知っておき、流産や出産の直後に免疫グロブリンを使うことによって、抗体を作るのを防ぎ、トラブルを未然に防げます。

不規則性抗体

通常の血液型では、抗A抗体、抗B抗体(正常同種抗体)を規則性抗体といいますが、これ以外の血液型抗原をもつ赤血球に対する抗体を不規則性抗体といいます。
この抗体をもっていると、輸血時に副作用を起こすことがあるので、妊娠前にチェックしておきたい検査です。
血液検査で調べ、結果は陰性(-)なら、正常です。陽性の場合は(+)となります。

トキソプラズマ抗体

人畜共通に感染する感染症であるトキソプラズマ原虫に感染しているかどうかを調べる検査です。妊娠中の人が初感染すると、流産や早産の原因になります。また、赤ちゃんに感染する可能性もあります。血液検査(PHA法)で調べます。結果は、基準値が160倍未満です。160倍以上であれば、すでに感染していることがわかります。感染していてもすでに免疫をもっていれば、妊娠中の初感染はありません。

ATL(HTLV-1)抗体(成人T細胞白血病ウイルス)

成人T細胞白血病のウイルスキャリアかどうかを調べる検査です。成人T細胞白血病ウイルスは、日本の南西部(九州南部、四国南部、紀伊半島など)に多く分布しています。この病原ウイルスに対する抗体をもっているかどうかを血液検査で調べます。
結果は、陰性(-)であれば異常なしです。陽性(+)の場合は、成人T細胞白血病のキャリアであることがわかります。キャリアであっても、発症するとは限らず、その割合は約2000人に1人といわれています。

風疹(風疹抗体)

風疹は、「3日はしか」といわれる赤い発疹が出てリンパが腫れ、発熱する感染症を引き起こすウイルスです。
妊娠初期に感染すると、流産、早産につながったり、また赤ちゃんが先天性風疹性症候群になる可能性が高くなります。妊娠前に、このウイルスの免疫の有無を調べておくことが大切です。
血液検査で行い、結果は、基準値が抗体価8倍~64倍です。この場合は、過去に感染し、すでに抗体があるため、妊娠中に感染する心配はありません。
抗体価が8倍未満であれば、無免疫であることを示しています。妊娠前にワクチン接種を受けて免疫を獲得しておくことができます。

その他

B型肝炎、C型肝炎、梅毒、エイズ(HIV)検査も妊娠前にチェックしておきたい検査です。

出典:『「女性検診」がよくわかる本』 対馬ルリ子 著/ 小学館 刊

ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社