CA125、CA19-9、CEA、α-フェトプロテイン
おもに、がん発見のための手軽なスクリーニング(ふるいわけ)検査として用いられています。採血で行う血液検査です。腫瘍マーカーの種類で、どの臓器のがんかがある程度わかります。ただし、良性腫瘍でも異常を示す場合があります。

CA125は、卵巣がん、子宮内膜症、子宮腺筋症で敏感に反応して、値が上がる腫瘍マーカーです。
これらのスクリーニング検査や経過観察、治療効果判定の目安になります。ただし、これらの病気の人が必ず値が上がるわけではありません。
基準値は、35U/㎖以下です。妊娠時や生理中に一過性に上がることもあります。
ほかにも、膵がん、肝がん、胆道がん、胃がん、結腸・直腸がん、乳がん、子宮がん、肺がんなどでも上昇することがあります。また、生理中、卵巣腫瘍でも上昇することがあります。
腫瘍マーカーは、100%確実な診断法ではなく、いくつかの腫瘍マーカーを組み合わせたり、ほかの検査結果と合わせて判断し、がんやその他の病気の発見の確率を高めます。また、治療をして、その効果を見るときの指標にも用いられています。
CA19-9は卵巣がん、卵巣腫瘍、子宮内膜症、膵がん、膵疾患などに敏感に反応して、高い値を示す腫瘍マーカーです。
女性の場合、卵巣の病気は20代、30代でも少なくないため、卵巣の病気発見のために用いられます。
基準値は、37U/㎖以下です。この腫瘍マーカーだけで判断せず、ほかの腫瘍マーカーや検査で総合的に診断します。
ほかにも、胆のうがん、胆道がん、胃がん、大腸がんなどの消化器系のがんで値が上がることも。また、子宮筋腫、卵巣のう腫、肝硬変、肝炎などの良性の病気でも値が増加することが知られています。良性の場合は、36~100U/㎖と、比較的低い上昇を示すことが多いようです。
CEAは、大腸がん、胃がんなどの消化器系のがんや肺がんに敏感に反応して、高い値を示します。これらのがんの再発や転移などの発見にも役立っています。
CEAが高値というだけでは、どこのがんかはわかりませんが、多くは、大腸、胃、膵臓などの消化器のがんや肺がんです。
女性の場合、閉経後はこれらの病気へのリスクが高くなりますので、年1回程度は調べておくのがよいでしょう。
基準値は、5.0ng/㎖以下です(CLIA法での測定)。
上記のがん以外に、喫煙、肝硬変、肝炎、肺疾患などでも、5~10ng/㎖程度、やや上昇することがあります。10ng/㎖以上の値を示す場合では、強くがんを疑います。
α-フェトプロテインは、最初に発見された腫瘍マーカーとして有名。肝がん、卵巣がん、胃がん、肝炎、肝硬変などの発見、診断、病状の経過観察に、特に有用性の高い腫瘍マーカーです。
基準値は、10ng/㎖以下(CLIA法)です。20~200ng/㎖とやや高い値の場合は、がん以外の肝臓病(肝炎、肝硬変など)の確率が高いといわれています。
3000ng/㎖以上では、高い確率で肝がんが疑われます。
急性肝炎や肝硬変の治癒期にも、20ng/㎖近くまで上昇することがありますので、この結果だけでは正確な診断はできません。
ほかの検査結果と合わせて判断します。
出典:『「女性検診」がよくわかる本』 対馬ルリ子 著/ 小学館 刊