健康診断ガイド

2.検査結果の見方と注意

尿の検査・便の検査

便潜血(べんせんけつ)反応〈OB〉

どんな検査か
便潜血反応とは

消化管に出血があると便に血が混じりますが、微量なら肉眼ではわかりません。そこで、採取した便に試薬を混ぜ、その変化で判定する検査です。
従来は、血液中のヘモグロビンが、酵素(こうそ)の働きで青く発色することを利用した、化学的潜血検査が行なわれてきました。しかし、この方法は、食物中の動物の血液や野菜の成分などでも反応する(偽(ぎ)陽性)ため食事制限が必要で、判定精度に問題がありました。
最近では、人のヘモグロビンだけに反応する免疫学的(めんえきがくてき)便潜血検査という方法が行なわれるようになり、偽陽性は少なくなっています。

基準値とその変動
(じ)や鼻血などでも陽性に

痔や鼻血、歯肉の出血でも陽性(+)になるため、陽性の場合は消化管からの出血と区別する検査が必要です。

異常値と疑われる病気
潰瘍(かいよう)や痔による出血が多い

肉眼で見て、まっ黒なタール便なら上部消化管からの出血で、多いのは胃や十二指腸の潰瘍、次いで胃がんです。赤黒い色やまっ赤なら下部消化管からの出血で、痔が断然多いのですが、潰瘍性大腸炎やポリープも考えられます。
便潜血反応が陽性の場合にも消化管の潰瘍、がん、ポリープが疑われます。とくにこの検査は、大腸がんのスクリーニング検査として普及しています。
血液の病気や腸チフスや赤痢(せきり)による消化管からの出血のほか、鼻や歯ぐきからの出血でも陽性を示します。

異常値のときどうするか
再検査で陽性なら、治療が必要

便潜血反応で陽性なら、再検査をします。それでも陽性なら、食道、胃、腸などのX線透視(せんとうし)検査や、血液の病気を調べる血液検査をしなくてはなりません。もちろん痔の検査も必要です。

基準値

陰性(-)

異常値を示すおもな病気

食道や胃腸などの消化管の潰瘍(かいよう)・ポリープ・がん、血液の病気、痔など

出典:『病院の検査がわかる 検査の手引き 改訂第5版』
安藤幸夫、真山享、藤田善幸 著 / 小学館 刊

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