腎臓(じんぞう)や尿管、膀胱(ぼうこう)など、尿の通り道となる臓器に異常があると、尿の中にわずかに赤血球が混じってくることがあります。これを尿潜血といいます。
赤血球が大量に出てくるときは、肉眼でも赤さがわかる血尿(けつにょう)となります。
尿の中に試験紙を入れ、潜血があるかどうかを調べるのが尿潜血反応です。
試験紙検査で陰性(-)なら正常です。健康な人でも、尿にごくわずかな赤血球が混じることがありますが、定性検査では大部分が陰性となります。
陽性(+)を示す病気は「尿潜血反応が陽性のときに疑われる病気」のとおりです。膀胱炎、腎臓や尿管(にょうかん)の結石(けっせき)の順に多く、ほかはぐっと頻度(ひんど)が落ちます。
●尿潜血反応が陽性のときに疑われる病気
◆腎臓の病気…腎臓の外傷、腎結核、腎結石、腎膿瘍(じんのうよう)、腎がん、急性腎炎
◆尿管の病気…尿管結石、尿管腫瘍(しゅよう)
◆膀胱の病気…膀胱炎、膀胱腫瘍、膀胱結石
◆尿道(にょうどう)の病気…尿道炎(淋病(りんびょう))、前立腺炎(ぜんりつせんえん)、尿道の異物
一回の検査では病気を判定することはできません。また、一過性でまったく無害な尿潜血もあります。
再検査で異常と出たら、腎臓や尿路系の精密検査を受ける必要があります。ただし、特発性腎出血(とくはつせいじんしゅっけつ)や遊走腎(ゆうそうじん)による尿潜血はとくに心配ありません。
また、生理中の女性の場合は、大部分が尿潜血反応で陽性となりますから、生理が終わった後に検査するようにしましょう。
陰性(-)
腎臓(じんぞう)・尿路系の炎症や腫瘍(しゅよう)、外傷
出典:『病院の検査がわかる 検査の手引き 改訂第5版』
安藤幸夫、真山享、藤田善幸 著 / 小学館 刊